2011年10月19日水曜日

祈り 「心を守る」

      心の掃除
  前のブログでは、片づけ、整理整頓について書いてきました。片付け本を要約すると「いらないものを捨てる」、「ものを持たない」の2点に絞ることが出来ます。ある本では、逆転の発想で「捨てるモノ」ではなく、「残すモノを選ぶ」と教えています。確かに、捨てるかどうかと自問して迷った時、「残したいのか?」と自分に聞けば、答えが出て来るかなとも思います。
ところで、片づけ、断・捨・離がこれですべてうまくいくかと言えば、そうは簡単ではないこともあります。日常の掃除と違って、いざ片づけとなると心がそれなりに整ってないと決断ができないのです。心がむしゃくしゃしている中で、「これは必要、これは捨てる」とは出来ないのではないでしょうか。心の掃除こそ、実はもっと考えておくべきことのように思います。
                                               
     心の残痕(きずあと)
  若い20-40歳代の頃は、気分が乗らないとか、気分が落ち込んでいるとかがありましても、「それはそれとして、やるべきことはやらんとあかん!」と心のスイッチを切り替え、後ろの事を忘れて前進したように思います。ですから、あまり心や気分に左右されることなく、歩もうとしていました。そうは言っても落ち込んでいれば、力は出なかった事でしょう。
  人間関係において落ち込んだ場合ですが、正しい処理が欠かせません。人間関係で失敗して忘れても、正しく解決もしくは処理できなかったことは、後になってふっと思い出して「あの時はまずかったなあー」と苦い味、悔いのようなもの、残痕が残っているものです。
  先日ふと20数年前のある失敗のことを思い出して、妻に話しました。それは、山登りに家族と一緒に(その時は4人)出掛け、山に向かって歩く途中で、私が怒り出して気まずいまま山を登った事でした(理由は思い出せません)。妻はまったく覚えてないとのこと。その後、1か月後くらいにその失敗を雪辱すべく、同じメンバーでもう一度その山を登ったのでした。忘れられない心の残痕、もはや血は流れていませんが、主なる神にゆるしをお祈りしました。                                                   
                                                              
      心の「霊的なバケツ」                                
 数年前の話ですが、アメリカのシカゴにあるウイロークリーク・コミュニテイー教会のビル・ハイベル牧師が、心を「霊的なバケツ」にたとえて語られました。心の掃除も兼ねたとても有効なお話です。聖霊による思いは、「いのち」と「平安」ですが、心にある「霊的なバケツ」にこれらが満ちていると人々との関係、仕事や家族との関係、余暇の過ごし方がとてもスムースに行きます。大切なことを決断することも、スムースに出来ることは言うまでもありません。しかし、このバケツのエネルギーが満杯の状態から大きく減っていくと大変です。いらいらが色々と起こり、物事がスムースに進まなくなるのです。このバケツを満たす方法は、色々とあります。十分に眠る、静かに本を読む、デボーションをする、ウオーキングをする、人と楽しく食事や会話する、海に行く、山に登るなどなど。各人それぞれですが、自分は何によって満たされるのかを知っておくことが大切です。                  
                                   
      心を守る                                 
 この「霊的バケツ」をいっぱいにしておくために、毎日補充する知恵と工夫が必要です。毎日の減ったエネルギーを補充するには、第一は「デボーション」です。複雑で多忙な毎日を過ごしている方々にとっては、デボーションの時間を十分取れないかも知れません。そのためにも、自分は何でバケツがいっぱいになるか?を発見しておくことが重要です。私の場合は、毎朝デボーションで不足を満たしつつ、1日の半ばで枯渇するとウオーキングあるいはラジオ体操をする、もしくは本を読むのです。かなり枯渇すると遠くに出かける、あるいは海に行く等々これらを組み合わせてやるのです。ですから、“旅に出る”のは、心にある「霊的なバケツ」の枯渇を補ってくれる最大の方法であるばかりか、心の中の汚れや垢(あか)を洗う、心の残痕をいやす、掃除することもこの旅を通して出来るのです。旅を通して、自然や歴史や文化を学ぶ、地方の産物を賞味するばかりでなく、これも旅の大きな収穫でもあります。
                

「何よりも、心を守りなさい。いのちの泉が湧いてくるところだからである。」(箴言4:23現代訳)

2011年10月19日    小坂圭吾