2021年3月4日木曜日

聖書の不思議「男と女の違いを認める」

ロダン:考える人
 ロダンの彫刻

先月、東京五輪組織委員会・会長の女性蔑視発言がきっかけで、“ジェンダー平等の問題”が大きく取り上げられました。“ジェンダー”あまり聞きなれない言葉で調べてみました。

生物学的な性差をセックスというのに対して、社会的、文化的に形成された男女の違いをジェンダーと呼ぶのだそうです。

日本においては、男は社会で働き、女は家庭を守るという性的分業が教育を通して刷り込まれ、女性にとっては社会で活動しにくい差別的な環境が形成されてきたように思います。それを何とか平等にしていこうと努力している日本ですが、世界的にはかなり遅れています。

ロダン作の有名な彫刻「考える人」、これは男性の象徴で、ひとり腰を下ろし静かに考え事にふけりたいのが男性です。一方、女性はと言えば、こんな姿を見かけることはめったになく、面白い人がこんな表現をしました。

「ロダンが女の彫刻を作ったら、タイトルは何だろうか?きっと『しゃべる人』に違いない。」なるほど!このように男と女は、大いに違うのです。

神さまは、創造の始めに人を男と女に、役割の違うものとして造られました。聖書には、男と女の違いについていろいろと書かれています。男と女の思考、態度、感情の違いについて、意外と理解されていないように思われ、男と女は違うことをお互いにしっかり認めることが必要なようです。

子供の姿

小さい子供に画を書かせると、男の子は、物を中心に描き、女の子は、人物を中心にその中に関係を描きます。女の赤ん坊は、人の顔をじっと見つめ相手と目を合わせる時間が長く、男の赤ん坊は、動くおもちゃを喜んで長く見つめています。

男の子は物とその仕組みに、女の子は人とその関係に興味を持ちます。女の子がする“ままごと遊びは、ここに関係を重んじる姿が見られ、母親になり、おばあちゃんになってもその姿は変わりません。

人と人との絆、つながりを求め一緒に歩むことは、女性が圧倒的に得意分野で、大家族におけるその中心は、母親か、おばあちゃんか、どちらにしても女性がつながりをつけているのです。

桃の花

男と女はとにかく違う!

かなり前に読んだ本に「話を聞かない男、地図が読めない女」(アラン・ピ-ズ、バーバラ・ピーズ共著)があります。今まで女性について正しく理解してないためにトラブルになっていたことを教えられたと、記憶しています。

特に夫婦関係においてよく出くわす事がらや、教会の姉妹達と交わりをしている時に出くわす事柄について、「そうだったのか!」と目からうろこが落ちました。

昨今も脳の働きの研究が盛んになり、男と女はその脳の働きが違っており、男と女の違いをめぐる多くの疑問が分かってきています。

一時流行語のようになった「地図が読めない女」については、それこそ多くの人が経験しています。地図を読んで理解するには空間能力が必要で、これは男性が圧倒的に優位で、女性の方が劣るからだそうです。

コミュニケーションついては、女性の方がまさって強く、言葉、顔の表情や手の動きといったボデイランゲ-ジを使って、女性は男性の3倍ものコミュニケーション活動をしているといわれます。

時折、朝こんなヘマなことをします。「僕のヨーグルトはどこにあるの?」妻はおいしそうにヨーグルトを食べていますが、私の分はテーブルのどこにあるのか、色々なものが置いてあるのでパット目には見つかりません。「目の前にあるでしょう!」「ウムー!」

またある時こんなこともありました。私が「冷蔵庫にジャムが見つからないね?」と尋ねます。「ほら、ここにあるじゃない?」「ウムー」

こんな経験は、どこの家庭でも男女の間に見られる光景だと思います。女は視野の範囲が広いので、冷蔵庫や食器棚にあるものをひとめで見渡すことが出来るのですが、男には見えないので、ゆっくり探さねばなりません。

現在の日本における離婚する夫婦の理由が、「性格が合わない」というものがありますが、夫婦は性格ばかりか色々と違うのは当たり前なのです。長い間付き合ってよく知っているご夫婦何組も思い浮かべて見ますと、ほんとうに違うなと思います。

男と女は、性格、考え方、感じ方、決断の仕方、行動の仕方がまるで違います。神様がご自分に似せて、男と女とを創造されましたが、その男女の違いを知れば知るほど、こんなにも素晴らしく創られたものだと感嘆させられます。

ですから、お互いに違いを受け入れ協力して歩めば、素晴らしいものが、生み出されていくのではないでしょうか?

「神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして人を創造し、男と女に彼らを創造された。」(創世記1:27 新改訳) 

「男は怒ったり争ったりしないで、どこにおいても聖い思いを持って祈りをささげなさい。‐‐‐女はつつましい服装で、適度に品位を保つように心がけるべきであって‐‐‐。」(テモテⅠ2:8~9 現代訳)

2021年3月4日 小坂圭吾