2015年12月30日水曜日

代表挨拶「2015年を振り返って」

       
         忘れえぬ羊の歳・2015年      

1年を振り返りますと、早いな!そして様々なことがあったなと思わされます。私的にも色々なことが起こり、当座はどうなる事かと思いつつ、しのぎました。一難去ってまた一難、やれやれと思わないでもありませんが、困難があればこそ、それが主によって恵みともなり感謝なことのみが残っています。「今年は、あの穏やかな羊の歳だったな」と思い起こし、忘れえぬ羊の歳・2015年でした。


ところで、この師走は、なんと暖かい冬でしょうか!地球温暖化の影響が、日増しに感じられる昨今です。時おりしも、国連気候変動枠組み条約・会議(COP21)がパリで開催され、2020年以降の温室効果ガス削減の新たな枠組み「パリ協定」が採択されました。今後の課題は色々あるものの、各国が地球温暖化対策を進めて、現在の最悪の状況を脱し改善されることを祈ります。


教会形成に大切な3つのこと 

3年前の待降節に、代表挨拶で“教会形成に大切な3つのこと”について書きました。今日までこのことを念頭に置きながら、活動をしてきましたが、これらに必要な書籍をさらに整えることができました。


第1の「スモールグループの形成」については、PDJの設立当初から、「小さな交わりやスモールグループ(SG)の活動を、書籍・教材・テキスト等の提供を通して支えていきたい」と願い、ほとんどの書籍や教材が、SGでの使用を考えて編集してきました。加えて、SGにより大きく成長したサドルバック教会の秘訣がわかる「健康なスモールグループが教会を育てる」を発売しています。


第2の「信仰生活の基礎づくり」については、クリスチャンライフシリーズとして4冊シリーズを完結させています。~クラス101「神の家族にようこそ」/クラス201「霊的成長をもたらす4つの習慣」/クラス301「あなたの賜物が輝く5つのステップ」/クラス401「人生の使命を発見する」

これらは、信仰生活の基礎でもあり、使い方によっては応用編にもなり得ます。


今年11月には、2章を加えた42章の増補改訂版「人生を導く5つの目的」を持ち運びやすいサイズにして刊行しました。本書は、信仰の基礎づくりとその後の成長を導く主軸ともいうことができます。


第3の「聖書理解を深める取り組み」ですが、これはいわば神学的な学びに通じるところがあります。聖書の体系的な理解を促す本として、「キリスト教信仰の土台」(上、下2冊シリーズ)を刊行しています。聖書の基本教理を11のテーマに分けて学ぶ、キリスト教信仰の知的理解を促す学びです。実生活への適用を重視しているという意味で、新しいタイプのテキストです。


     S教会・信徒訓練会

 今年は、S教会でほぼ毎月1回信徒訓練会での奉仕をさせていただきました。「人生を導く5つの目的」を使い、毎月1章を共に学び、スモールグループ(SG)で分かち合いをするものです。最初の数回は、一方通行の学びでした。がSGで分かち合いをする方が信仰の成長になるとの考えで、最初にその章の要点だけを話し、1グループ4-5人に分かれて、質問について分かち合いをするというやり方です。


この教会は、50年余の歴史ある教会ですが、SGでの分かち合いは初めてでした。当初は戸惑う方もおられたと思いますが、今ではすっかり馴染んで来られ、分かち合いが止まらず時間が足りないほどになっています。


 日本全体では、8000余の教会がありますが、まだまだ、SGの体験をしたことがない教会が多くあるのではないでしょうか。日本で平均的と言われる教会の場合、SGを取り入れて教会形成をしていくことは、それほど難しいことではありません。それによって、教会員同士の交わりが深まり、霊的成長する良い場とすることができるのです。


「人生を導く5つの目的」にこだわることなく、その教会の必要に応じて書籍・教材を選択されて、SGの形成を展開されることをぜひお勧めしたいと思います。(なお、SGの導入についてのご希望、ご相談があれば、気軽にメールでお寄せください。⇒ info@pdjapan.com


来る年も、ぼつぼつ前に進んでいけたらと思っています。この1年にわたる創造主の恵みを思いながら、感謝をささげます。新しい年も、主の祝福をお祈りいたします。

20151230日    パーパス・ドリブン・ジャパン/ロゴス出版社
              代表    小坂圭吾

2015年12月3日木曜日

感謝「人生を導く5つの目的(1)」

     十年一昔(じゅうねんひとむかし)

「十年ひと昔」という便利な言葉がありますが、十年という年月を一区切りとして考えを思いめぐらすのに良い言葉です。最初の『人生を導く5つの目的』を刊行した20045月頃は、この本が今後どのようになるかを予想もすることもありませんでした。神様が後押しされるままに、原稿の練り直し、編集・校正をする一方で、PDJを設立し、出版にこぎつけたように思います。

当時、全米ではあっという間にベストセラーになり、1000万部を超えたという数字は、日本では、驚き以外の何物でもありません。「パーパス・ドリブン・ミニストリーの仕事は、いつまで続けることになるだろうか?」と発足してまもなくスタッフと話し合ったことがあります。「最低でも5年、ひと仕事やり遂げるとなれば、10年は必要だろう。とにかく継続は力、日本に土着するには、やり続けることがぜひとも必要だろう。」今日まで、この本が多くの人々に愛読されてきたことを喜び、感謝しております。

増補改訂版

今回、増補改訂版『人生を導く5つの目的~自分らしく生きるための42章』をお届けすることになりました。ほぼ2年前から、増補改訂版を出すことを企画し、新たな2章についての訳文を練り上げ、かつ最初の40章についても訳文を見直しました。
 
10年も経過しますと、言葉の使い方が変わったり、もっとわかりやすい表現にしたりと改善点がいろいろあり、筆を入れたものです。かつ、サイズも一回り小さくして持ち運びしやすくしました。

PDJのスタッフ及び関係する方々には、英語に強い方が多く(翻訳出版業ですから当たり前?)、私が一番英語に弱いのではないかと自覚しています。しかし、年の功も重ねた私の場合、英語力は弱くても日本語にはそれなりに強いので(?)、翻訳出版業ではお役に立っているかと思います。日本語に強いことは、翻訳された文が、読者に読みやすいかどうか、わかりやすいかがとても気になり、その観点から校正するからです。
 
先日、ある聖霊に関する本を読み、とても教えられました。著者の方は、世界的に著名な素晴らしい方ですが、その本の翻訳の所々が、少しばかりわかりにくく、これを直せばもっと良いのにと思わされました。これは、PDJを出版する際に、私たちが自戒している事柄です。

追加の2章

世界的なベストセラーと言われるこの本は、米国の版元によると、翻訳された言語は85か国語を超え、旧版、新版、訳本の全てを合わせると全世界で8千万部以上も読まれているとのことです。本書に対して、一部には敬遠される方もあるかと思います。その気持ちも十分に理解できます。
 
最近では、当初敬遠された方が本書を読む機会を得られ、信仰生活が新たにされた、やはり読む価値があったのだという感想も聞かれるようになりました。

今回、追加された2章は、神の目的に導かれる人生の妨げになる二つの罠を取り上げています。「ねたみの罠(他の人のようになりたいと思うこと)」と「八方美人の罠(他の人に喜ばれたいと思うこと)」です。私たちにとって、人との関わりの中に生きていく中で、どちらも身に覚えのある落とし穴であり、人生の妨げになる罠であろうと思います。少し気づきにくいのですが、よく考えてみますと、誰しも陥りやすいものなのです。

新たに追加されたこの2章は、最後を締めるにふさわしいテーマであり、心にズシンとくるものがありました。神の目的のために生きる私たちにとって、多くの人々を神の目的から引き離してきたこの罠に、特に留意が必要だからです。ぜひ、ご一読いただければ幸いです。

なお、未信者の方、求道中の方に贈り物として考えられる時は、本書の1-7章を特別編集した『人生の目的を探る旅』をプレゼントにされるのが最適です。聖書やキリスト教になじみのない方のために、訳文も工夫して特別編集をしたものです。(続く)

 

2015123日    小坂圭吾