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マリーゴールド(和名:千寿菊) |
雑誌「羊群」(A5版)について
私の所属する聖書キリスト教会・東京教会は、前身は山手線・高田馬場駅近くにあった「高田馬場教会」です。尾山令仁先生が1953年3月、高田馬場の路傍に立って開拓伝道を始められた教会です。
その後、枝教会がいくつもでき、教団名が必要となり、「パイオニアスピリットを持った聖書に堅く立つ自主独立の教会」として『聖書キリスト教会』と名づけられ、現在の東京教会として再スタートしました。
1963年4月、大学1年生だった私は、大学構内でKGK主催の講演会をきっかけに尾山先生の高田馬場教会へ導かれました。
日曜礼拝では「教会新報」という週報が配られ、尾山先生が大切なことを記しておられました。毎週新しいニュースが掲載されており、求道中の私はこれを熱心に読み、信仰に導かれる懸け橋となったことを覚えています。
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雑誌「羊群」創刊号 |
また、尾山先生が編集長を務める雑誌『羊群』(A5版)も月1回発行されていました。1961年6月から雑誌形式になり、「あなたに使命と生きがいを与える雑誌」と銘打って出されていました。
内容がまとまると書籍として発行され、この雑誌『羊群』と書籍を発行していたのがキリスト教出版社「羊群社」です。私たち教会員は、礼拝と祈祷会、そしてこの雑誌と書籍を通して信仰を養われていきました。
教会としての文書伝道機関
尾山先生は礼拝と祈祷会を大切にされるとともに、文書伝道にも大きな情熱を注がれました。依頼があればさまざまな本も執筆されましたが、中心は『羊群』誌に掲載された記事をまとめて、羊群社から刊行するという形でした。
『羊群』誌は読み捨ての記事ではなく、時を経ても価値を失わない内容を掲載することを願って編集されており、書籍化はその表れです。
雑誌を継続して揃えておけば、それだけで何十冊分の価値があるとされていました。私も若い頃はバインダーに入れて本棚に入れていましたが、書籍化されるとわかってやめたことを覚えています。それでも何冊かは今も書棚に残しています。
このように、聖書キリスト教会の文書伝道機関である「羊群社」は、このブログを運営するPDJ・ロゴス出版社とは兄弟会社です。
このたび、PDJ・ロゴス出版社のホームページから羊群社の書籍の注文ができるようになりました。ぜひご活用いただければ幸いです。
主な書籍は以下の通りです。
■聖書の概説、聖書の講解、聖書の教理 ■創世記、マタイ、ルカ、ヨハネ、ローマ書、エペソ書等の講解書 ■信仰生活の手引き、キリスト教式文 ■ほんとうの祈り、キリストの生涯、生きて働かれる神■死後のこと/キリスト教/性について本当のことを知りたい
文書伝道に携わる恵みビジネス時代には転勤もありましたが、母教会である聖書キリスト教会・東京教会を変えることなく信仰生活を送ることができました。
地方勤務の折には地元の教会に通い、月1回は母教会の礼拝に出席し、奉仕にも携わってきました。
中年期には教会新報の編集長を務めたり、『羊群』誌に数年にわたり記事を執筆したり、羊群社の4代目社長も担当させていただきました(経営者といっても無給の奉仕です。雑誌『羊群』編集長であった尾山牧師も無給です)。
羊群社の中心書籍である『現代訳聖書』は、尾山先生が30余年かけて翻訳されたもので、聖書キリスト教会の30周年記念事業の一つとして1983年10月に初版を刊行しました。その際、現代訳聖書刊行会の代表としての責任も担わせていただきました。
先輩の長老が当然任命されると思っていましたが、「これから先長く続くので、一番若い長老がよい」との理由で私に白羽の矢が立ちました。
以来、今日まで担当させていただいていることは、感謝であり大きな恵みです。(この立場ゆえに、『現代訳聖書』をしっかり読むことが求められます。)
開拓伝道の精神を受け継いで
日本の教会は、どれほど成長しても、クリスチャン人口が数%である限り、なお開拓伝道の途上にあります。
「一にも犠牲、二にも犠牲、三にも犠牲をささげる開拓伝道の精神を、教会もこの文書伝道機関も忘れてはならない」――これは羊群社の創業者が語った言葉であり、今も新しい響きをもつ言葉です。
特に文書伝道に携わる者として、この精神を持ち続けたいと願っています。同時に、皆さまの支援によって支えられていることを深く感謝いたします。
「すべての事について、感謝しなさい。」(
第Ⅰテサロニケ 5:18)
2025年7月15日 小坂圭吾