2007年6月27日水曜日

地域住民への架け橋(2)

        ITCN――教会に行ってない方々への架け橋 今年4月から、東京・お茶の水クリスチャンセンターでITCN(インターナショナル東京クリスチャンネットワーク、代表中野雄一郎)の集会が始まりました。ギャラップ調査によれば、日本のクリスチャン人口はおよそ6%とされていますが、礼拝出席者は1%にも満たないと言う現実に対し、教会に通ってないクリスチャンの受け皿、架け橋としての集会を開こうとの目的で始められました。毎週月曜日に、午前の集会(伝統的な式次第のある集会)、午後(賛美のあふれる楽しい集会)、夜(中庸を行くフレッシュな集会)の3つの集会それぞれ特色をもたせて開催しています。あえて集会と言っていますが、礼拝です。教会へ行ったことのない方、求道中の方々も大歓迎です。この集会は、教会ではありませんので、教会員制度や聖礼典もありません。ここに来られた方々が母教会に戻られる、あるいはハウスチャーチに行くようになるその通過点となる役割を担っています。前回ご紹介した“地域住民への架け橋的なイベント”とは少し違ったイベントですが、教会に通ってないクリスチャンへの架け橋なのです。超教派の働きとして、関係者で力を合わせてやっています。

ここでやろうとしていることは、教会のイベントとしてやるときに参考になる大切な要素が含まれています。第一に、集会は1時間以内とすること、したがってメッセージは20-30分とし、枝葉のどうでもよい内容はすべてカットして、とにかく集中できる時間以内にしたこと。第二に、とにかくあきさせない居眠りさせない、来た方々が受身で無く能動的になれる場面を多くし、恵まれるようにする。第3にアンケートをとって不平不満、改善点をしっかり出してもらい、良いことはどんどん直していくのです。これから1年後にどんな形になっているのか奉仕者の私も想像がつきませんが、よいものに改善されていくことでしょう。奉仕者の方々は、すべてボランテイアで無給です。万人祭司の考えを貫くべく“先生と呼ぶのをやめよう”としています。始まって2ヶ月あまり、教会に戻ろうと言う人やハウスチャーチを始めようと言う人々が起こされつつあります。
 
        地域住民への架け橋的イベント(その2) 未信者の方々への架け橋で多く集まるイベントといえば、ゴスペル音楽があります。この数年ほどの間に行われたゴスペルコンサートを見てみますと、“みんなで歌おう”と呼びかけ入場料金もそれなりに取ってもそれ相応の人々が集まっています。有名なゴスペルシンガーを呼ぶとしてもそれは年に一度の企画となりますが、プロとはいわなくともセミプロ位の人々が、自分たちで知恵を出し企画を考えれば、その教会らしいイベントで素晴らしいことです。質の高さが問われますが、半分以上は未信者というのもよく見受けられる光景です。

地域への架け橋としては、英会話教室が昔からある方法です。企業の英会話教室が極めて盛んになり、本来教会の株(?)を奪われた感じがします。伝道意欲のある外人クリスチャンの英会話教師を見つけることが出来れば、実を結ぶことが出来るように思われます。そうは言っても、外人クリスチャンの教師を見つけることが難しいのも現状です。もう1年ほど前になりますが、ある教会から、英会話の先生が辞めることになり、どなたか良い外人クリスチャンの教師はいないかと頼まれました。教会の位置を確認して、すぐに英会話学校を経営している知人に電話しました。快く教師を派遣してくださることになり、双方にメリットが出て、主の導きを感謝しました。彼は、その後に他の教会にも派遣して伝道のお手伝いをしています。

少子高齢化の時代では、子どもが少ないだけに、子育ては重要な関心事です。先日、埼玉のある教会に行きましたところ、中高校生を対象に学期末試験を控えて、勉強の補講をしてあげる企画を見ました。さらに、夏休みの最初の5日間にしぼって、一緒に勉強と遊びと喜びをとのプログラムを企画していました。これらは、教会員の子弟を教育していこうという狙いとその友達も誘って楽しく学び、教会の敷居を高く感じることなく入っていける架け橋です。やがてその両親も教会へ呼び込むことが出来ます。横浜のある教会の知人は、長年教会学校の先生をしていますが、幼稚園が付属にあるため、そこに来る子どもを教会学校へそして両親をその見学に来ていただき、やがて教会へとつないでいます。彼の話を聞いて、とてもよく出来た流れだと思いました。東京のある教会では、子育てに苦労しているお母さん、まだ入学してない子持ちのお母さんを集めて、一緒に教会の中で遊ぶこと企画をしています。確か「プレイグループ」と名付けて、お母さんと子どもたちとともに遊ぶ企画です。これらは、子どもたちとその親にターゲットを当てたイベントで、長期計画ではありますが、若い人々が教会に集まってくる架け橋として有効な施策のようです。

2007年6月25日     小坂圭吾     (PDキーワード:外側から内側へ)

2007年6月6日水曜日

地域住民への架け橋(1)

         感動するイベント
教会に来て本当に感動したと言われるイベントに、お葬式があります。先日90歳の教会員のおばあちゃんが天に召され前夜式が終わった時、未信者の親族の方々より、その流れと内容に感動されたお話をいただきました。葬式では、それなりの覚悟で教会に来て、堅くて重厚で、人生について死後の世界について深く考えさせられ、教会こそ解決を与えてくれるのではないかと示唆されるのです。何人かの知人は、この5年間にこれがきっかけで教会に行くようになり、クリスチャンになりました。未信者の方々は、それなりの覚悟で教会に行き、整然とした流れとそれなりの内容――福音にも触れ、居眠りもすることなく1時間足らずをすごし、感動を受けるのです。だらだらしたところは、まったくありません。

日常の教会は、この葬儀における活動の素晴らしい本質を捉えて、今の教会活動のスタイルを変える必要があるのではないでしょうか?教会に行こうと思わない人々がいっぱいなのですから、教会に行こうと覚悟をしなくても、とにかく何かイベントがあるので入ってみようと思える仕掛けが必要です。そうでないと、敷居が高くてとても教会などには入ってきません。せっかく礼拝に来たのだけど、その流れや時間配分やテンポに問題があり、メッセージを聞くと居眠りを始める人が次々と出て、いつか半分の人々が寝ているとか、新しい人が来られても2度と来ないぞと決心して帰る人がいるとしたら、それは悲しいことです。私たちの外にいる人々に目をしっかりと向け、人々を呼び込み定着させるには、重要なポイントがいくつかあります。教会に行こうと覚悟をしなくても、とにかく何かイベントがあるので入ってみようと思える仕掛け、「地域住民への架け橋的なイベントを企画する」ことが必要です。外側から内側へと成長させていく出発点は、ここから始まるのです。このことについて、具体的に考えてみましょう。
  
       地域住民への架け橋的なイベント
4年ほど前のサドルバック教会で開催された「目的主導型教会カンファレンス」の中で、アメリカ東海岸の教会が、次のような「架け橋的なイベント」の紹介をされました。その教会のすぐ近くに大きな公園があり、その一角には、犬を連れて散歩する人々がたくさん集まるところがありました。その人々に、教会として何かアプローチする方法はないかと思案したところ、犬に水をあげたらどうかという案が出て、早速それを実行しました。集まった犬に水をやりながら飼い主とお話をし、やがて教会へと案内をするのです。このイベントによって、多くの地域の人々を教会へお招きすることになったのです。私も地域を散歩すると、犬を連れた多くの人々と出会いますが、近所のコーヒーショップの入り口に「犬に水とパンくずを差し上げます!」と書いてあるのを見て「なるほど、水はキーポイントだ」と納得しました。

多くの教会では、「チャペルコンサート」なるものを企画されていると思います。いろいろなチャペルコンサートがありますが、埼玉県のある教会を訪問した帰りにいただいたCD、それは「唱歌のふるさとを訪ねて――秋のチャペルコンサート」録音のCDでした。素敵なしおり、内容説明もしっかりしており、懐かしい唱歌が次々と出てきます。教会学校から中高科、そして大人にいたるまで、さぞかし1年間の練習を重ね地域の人々へのご披露も兼ねてのコンサートであろうと推察しました。その教会は、空気のきれいな田園風景の素晴らしい場所にあり、地域の子どもから大人まで呼び込むにはすばらしいプログラムで、自分たちも楽しみながら、地域の新しい方々も呼び込む企画です。コンサートといっても、よく練られたプログラムで質の高さをも感じさせられました。
 
都会の教会では、コーヒー好きな日本人に合わせた企画も面白いようです。教会のロビーや食堂を工夫して、あるいは礼拝堂のいすを一部片付けてコーヒーを提供していくというものです。都会の教会の中で、このことに成功している教会もいくつか見聞きするようになりました。もう10年以上も前の話、教会で喫茶店を始めたのですが、どうも思うように人が集まらず、閉鎖した話を聞きました。よく考えてみましたら、ターゲットをどこにするか?また、毎日やっても人がどれほど集まるのか調査が必要です。それに対して、ターゲットを子ども連れのお母さんにしぼり、その人たちが来れそうな曜日と時間にかぎりコーヒーとお菓子を提供するというもの、あるいは礼拝に来た人々にターゲットをしぼり、月に何回か日曜日の午後に交わりの場を提供するもの等があります。日曜日の午後は、そのような場があれば、礼拝に来られなくてもコーヒータイムだけなら来る方もいらっしゃるでしょうか。マーケテイングの基本ですね。
 
「地域住民への架け橋的なイベントを企画する」ことは、地域で起こっていることやニーズに注目し、地域住民の方々の立場に立って架け橋になることはないかと考えてみることです。今まで自分たちの教会でやっていることを、地域住民の方々の立場で、少し視点を変えて見直してみると良い架け橋が見つかることでしょう。私はペットを飼っていませんが、いまや日本全国大変なペットブームですね。散歩してみて驚きますが、ここにも何かヒントがあるかも知れません。

2007年6月5日     小坂圭吾     (PDキーワード:外側から内側へ)