2013年1月25日金曜日

コーヒーブレイク 「仲直りをする(1)」


     
                シルバー川柳
先日、教会の知人Mさんから、“シルバー川柳”のプリントをいただき、読んでみると本当におもしろい!ご紹介の前に、皆さんは「シルバー川柳」ってご存知でしたか?そのようなものがあるだろうとは、想像できますがー、私もあまり知りませんでした。

これは「社団法人 全国有料老人ホーム協会」が主催しており、敬老の日に向け、高齢社会・高齢者の日々の生活に関する川柳を公募し、毎年1万前後の応募作が寄せられているようです。そして、12年の歴史を持つ同イベントに寄せられた川柳の中から厳選して、一冊の本にもまとめられた由。どんな川柳が掲載されているのか、少しだけ抜粋してみましょう。

「誕生日 ローソク吹いて 立ちくらみ」 「起きたけど 寝るまでとくに 用はなし」 
「LED 使い切るまで 無い命」      「指1本 スマホとオレを 使う妻」    
「中身より 字の大きさで 選ぶ本」   「日帰りで 行ってみたいな 天国へ」
「若作り 席をゆずられ ムダを知り」   「名が出ない あれ・これ・それで 用を足す」

皆さんと一緒に読むと、一層盛りあがりますね。クスッとどころか、ワッハッハと笑ってしまいます。

                    喧嘩しますか?
いつも笑いの絶えない関係、状況でありたいものと願うものです。しかし、昨今の日中間における尖閣諸島の問題は、日中両国は自分の領土だ、と言ってイザコザが絶えません。日中関係は、いわば兄弟関係と言っても良いかもしれません。別れることができない隣国関係で、これからも、何十年何百年にわたって隣国です。長い歴史の中で、雨の日も風の日も晴れの日もあり、風雨の激しい時は、お互いに耐えて、冷静に良い関係にしていく責任があります。かつての日中の政治指導者たちは、大人の賢い対応をしたことが思い起こされます。

ところで、皆さんは、兄弟喧嘩、夫婦喧嘩、親子喧嘩をしたことがありますか?あるいは、両親の喧嘩を目撃したことはありますか?大多数の方々は、あることと思いますが、経験なしと言う方もあるでしょう。私は、我が両親の喧嘩を見たことがありません。それは、母が「親の喧嘩を見ることほど、子供の教育には良くない!」と言って、喧嘩をしなかったのです。父も穏やかな性格であったこともありますが、相手の立場や周囲の状況を理解して、鬱憤をためないですごしたように思われます。

そのような環境で育ちますと、親子喧嘩は勿論、兄弟喧嘩(4人です)もありません。これは良い面が多いのは事実ですが、親子、兄弟喧嘩の経験がないので、若い頃は、喧嘩の上手なやり方とその仲直りの仕方が良くわかりませんでした。ただ、喧嘩にならないように避ける工夫には、長けていたかもしれません。

                 心理的ゲーム
私たちにとって自分に一番近い隣人は夫婦、そして一番わがままの出るのが夫婦で、二人には大きな違いがあります。しかし、相手のことがわかっていないので、喧嘩がまったくなしとはいかず、上手に夫婦喧嘩をすることが大切ではないでしょうか。

喧嘩になる原因は千差万別とはいえ、夫婦にとって決まったような喧嘩のパターンがあるようです。周りのご夫婦を垣間見るまでもなく、自分たち夫婦のことを思い起こしても、同じようなパターンだなと思うことがあります。先日、昼食にうどんレストランに入り注文をして待っていますと、お隣のご夫婦の会話が聞こえました。この夫婦は、このパターンの会話が多いのだろうか?奥様の言われる事が、筋が通っているのですが、主人の方はそれを受け付けないで突っぱねるだけ。しばらくして、嫌な感じで沈黙!?これはよく見受けられる「心理的ゲーム」と言われる事柄です。

これは、アメリカの精神分析医、エリック・バーン博士が開発した交流分析(TA:トランザクショナル・アナリシス、フロイトが創始した“精神分析”のエッセンスをわかりやすくしたもの)に出て来るものです。「心理的ゲーム(以下、ゲームと呼ぶ)」とは、わかっちゃいるけどやめられない「人間関係や行動のパターン」のことで、後になって、「どうしてあんなことを言ってしまったのだろう」とか、「頭では分かっているのだが、その場になるとブレーキが効かなくなってしまう」と思いながらも、繰り返してしまう行動パターンです。

無意識に行われることが多いので気付きにくいですが、「あれ?こんな状況、人間関係のパターンよくあるなあ?」「前にもこんなパターンで嫌な想いをしたなぁ?」と感じると気付くことができます。そのことに気が付けば、多くの場合、簡単に解決へと導かれます。気が付いたら、「バカなことを言ってるなあ~!?」と言葉にでも出して冷静になることです。先に気が付いた方が、大人としての会話にも戻すことでゲームをうまく終わらせ、良好な関係に戻すことが出来ます。   (続く)

2013年1月25日    小坂圭吾