生田緑地ばら苑 |
私たちは、感激・感動したとき実に元気が出てきますが、その場面は色々です。自然界の雄大さに圧倒されたとき、スポーツや映画を見たとき、聖書の言葉が迫ってきたとき等々―。
体の元気は、食事をすることにより、心の元気は、感激・感動することによります。問題や困難にぶつかり、落ち込み折れている心に、元気・やる気が与えられるからです。感動して忘れられない体験と言えば、困難や苦しみを乗り越えたときが多いかもしれません。
私たちを成長させ訓練される神様は、苦しい状況や問題の状況をしばしば用いられます。そのような時、かたくなな心がしだいに柔らかくなり、物事を素直に受け止める状況になり、心に響くことが与えられるのでしょうか。
今回は、過去の感激・感動した特に旅のシーンを思い出しながら、感激、感動のことを徒然なるままに書いてみます。
第1話、新幹線の中で
新幹線自由席に乗って、関西方面から“のぞみ”号で帰る途中のことです。いつもはビジネス客で静かな車内、斜め横に2人の若い女性(学生?)が大きな声で話をしています。
少しうるさいかな?と気になっていた時、彼女らの斜め横に座って寝ていた男性が立ち上がり、彼女らに向かって一呼吸置き人指し指を口に当て「シー」と合図しました。とたんに彼女らの声は、テレビの音量を下げたかのごとくに聞こえなくなったのです!
その後、私も静かに眠ったことは、言うまでもありません。実にうまい注意の仕方で、些細なことながら小さな感動でした。
第2話、添乗員の面白いこと
ツアーで九州をぐるりと周遊するハードスケジュールな旅行をした時のことです。阿蘇くまもと空港に着いて観光バスに乗り込み、最初に添乗員の方の挨拶です。添乗員は、旅程や宿・昼食等の世話をする係で、普通は、あまり面白くも何もありません。
ところが、これが実に愉快!「皆様、今日はXX交通社をご利用頂きありがとうございます。2泊3日よろしくお願いします。」拍手ぱちぱち!するといきなり「まったく気の入ってない拍手をありがとうございます。」もう大拍手と爆笑です。
「この旅は、ほんとうに大変なスケジュール、厳しいスケジュールです!特に関東のお客様は、これでもかと言わんばかりの詰めに詰めた内容です!」脅しとおかしさが混じって、これから2泊3日が楽しいぞと思わせられました。
彼女が登場するたびに、今度は何を言うのかと皆心待ちに聞き、そのたびに爆笑。ガイドさんの説明もうまいのに感心!彼女たちが楽しくしようとの企てに皆も影響され、わいわいがやがやの道中でした。九重”夢”大吊橋
第3話、湯布院近くの九重(ここのえ)”夢”大吊橋
先日、長男夫婦が大分県の湯布院に旅行したと聞き、そういえば、夢大吊橋があったことを思い出しました。今はどうなっているかとスマホで調べたところ、11月16日入場者数が1100万人を突破したとのこと。
総工費約20億円、2006年10月30日落成した長さ390m、高さ173m、幅1.5mの日本一の人道専用大吊橋です。湯布院が脚光を浴び、さびれてきた村を“どげんかせんといかん”と言うので、町長一人がんばり、町議会の全員反対を説得し完成させました。
村としては、とてつもなく大きな夢の計画です。国、県の補助無しで建設し、ちょうど旅行で行った日が落成して丸3年(2009年10月30日)、既に訪れた人が500万人でした。素晴らしい立地の場所にあり、町民の夢を拓くことが出来、訪れた人々には夢を与える大吊橋です。
「九重”夢”大吊橋」は、みんなに夢を与え拓かれるようにとの願いが込められ名付けられました。町長一人とにかく頑張って、この素晴らしい立地を生かした事業をやり遂げたお話で、本当に感動したことを覚えています。
いつもやわらかい心で
旅する時には、心と頭を空っぽにしますと、新しい違ったものが入って来ます。新しいことがどんどんとインプットされます。大自然や歴史や文化、人との触れ合いを通して、心の中に励ましやら、元気やら、夢が与えられたり拓かれたりするのです。これが、旅の良さなのです。
人生において成長し続ける大切なポイントは、”感激・感動する心を失わない”という言葉があります。”感激・感動は意識となり、意識は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となる!”
いつもやわらかい心を持ち、苦しいことや問題にも正面から取り組むと共に、小さなことでも感激・感動する心を持ち続けていきたいものです。
「きょう、もし御声を聞くならば、~~~ 心をかたくなにしてはならない。」(ヘブル3:7~8 新改訳)
2022年11月18日 小坂圭吾