2024年9月14日土曜日

喜び・感謝「天国を目指して、走り抜く」

国会議事堂
総裁選・代表選はいかに?

いよいよ岸田首相の後継を選ぶ自民党総裁選が告示されました。過去最多の9人が立候補し、上位2人の決選投票にもつれ込む公算が大のようです。

一方、野党の立憲民主党も代表選が行われ、4人が立候補し論戦を交わしています。各候補者はそれぞれに支持を集めるべく走り回っています。

私は、それぞれの党員であれば誰に投票するかを考えるべく、熱心に新聞を読み、テレビでの討論を見ています。さてさて、この結果はどのようなことになるでしょうか?

そういえば、今から15年ほどまえ、当時の民主党の圧勝により政権交代がなされた直後、当時の民主党議員のお世話でJASS(日本セカンドライフ協会)の仲間と国会議事堂を訪問したことを思い出しました。

国会議事堂訪問

その時は、衆議院議員選挙直後であり、特別国会開催に向けての準備もされつつありました。1936年(昭和11年)に完成した国会議事堂は、70年来のリニューアル工事で、昔の汚れを落として白い輝きを取り戻して、花崗岩の外壁が現れていました。

かつて、アメリカのワシントン国会議事堂を訪問したときのことを思い出し、それと比較して、さすがに日本らしい立派な造りであると思いました。

床は大理石、赤じゅうたん、窓と天井にはステンドグラス、中央広間の壁画等々です。議事堂の正面向かって右が参議院、左が衆議院となっていて、両院の議場はほとんど同じですが、参議院のみ議場の正面中央が国会開会式のときに天皇陛下が臨席されるお席があります。

中央広間には、議会政治の基礎を築くのに功労のあった伊藤博文、大隈重信、板垣退助の銅像が建っています。台座の4人目は、誰にするか決まらなかったために空席でしたが、「政治に完成はなく、未完の象徴」との意味もあるとのことです。

日本の政治は、今後どのようになるのか、私たちが祈っていくべき課題です。

練習8割がカギ、走り抜く

今月の読売新聞に、マラソン1510勝の戦績を残した時代の証言者瀬古俊彦が連載されています。彼の活躍ぶりは、あちこちで見ましたが、今では正月の箱根駅伝の解説者としておなじみです。

この連載記事を読みますと、「マラソンは素質2割、練習8割で、練習をどれだけ積めたかが、大きなカギを握る」と書いてあります。

具体的にその練習の様子がつぶさに書いてあり、素質だけで走っていた瀬古選手が、「練習が8割」を実行して、次々と大きな大会で優勝する様子を見て、驚きであり感動を与えてくれました。

そこに至るには、中村清監督という良き指導者との出会いがあった事も忘れてはなりません。まさに練習を積み重ねて走り抜き、マラソンは楽しく、自由自在に走れたと言っています。

天国を目指して

私たちも、自分の仕事、家庭、教会等において、自分のやるべき働きに一所懸命取り組み、走っています。クリスチャンの目指すゴールは天国ですが、この天国へのマラソンを走り抜きたいと思います。

若い時は、自分の力で走り抜こうとする事が多く、それでも何とかなる時もあります。しかし、やることが一杯でいらいらしている自分、疲れきっている自分が多いのではないでしょうか。

その事に気がつき、神様にお祈りしますと不思議と平安と力が与えられます。神様を忘れて自分でがんばる姿は、神さまのエネルギー、スタミナを欠いた状態、車でいうガス欠です。

自分で変にがんばらないためには、主との関係をしっかり保ち、聖書を読み祈ること、そんなこと当たり前!そうです。当たり前のことがきちんとできれば、熟達したクリスチャンなのだと思います。

マラソンは、どれだけ練習を積み重ねたかがカギですが、私たちには、それにあたる毎日聖書に親しみ、主に祈る生活をやっていきますと、自分でがんばろうと力を入れなくとも、案外、物事はスムースに進みます。

スムースにと言う意味は、ジグザグはありますけれども、主の御手の中で導かれていきます。人生というマラソンにおいて、このエネルギー不足、スタミナ不足にならないように毎日、聖書とお祈りによって神さまのエネルギーを補充していただきましょう。
 

「主はいつも地上をご覧になっていて、主に心を向けている人がいれば、その人に力を与えてくださいます。」(歴代誌2、16:9 現代訳)


2024年9月14日 小坂圭吾

2024年8月20日火曜日

今を生きる「人生を豊かに快く」

箱根湿生花園

歳をとってみないとわからない

70歳を過ぎた頃からですが、「人生は、年を取ってみないとわからないことがある!」と次第に感じていました。そのために、それ以上の年齢の方々が書かれたものを色々と読み始めました。

人生における様々な事柄に、どのように対処していくかの知恵は、諸先輩方からいただくのが一番であろうと思うからです。先日『実践、快老生活』(渡部昇一著、PHP新書)を読みました。

著者は、カトリックの信徒で上智大学教授として長く教鞭をとられ、86歳になった時に、「快き老いの生活」の方法について、率直にレポートしようと書かれた本です。

私自身、クリスチャンとしてすでにやっていることが多くありますが、共感した、同感であると思った事柄、その通りだが忘れていてこれを契機に再度ねじを回して実行しようと考えたこと等がありました。

今回も本を読み、重要と思われ所には線を引き時にメモを記入し、読み終わると、教えられたポイントを3つほどに絞って赤線で淵にマークして印をつけ、私のスケジュール日記帳の読書リストに書きつけます。

これを読み返すと、それだけで教えられことが蘇ります。

伝えたいこと

著書から刺激され反省したことは、毎日、決まった時間を割いて仕事にとりかかろうということです。

現役の時ならば、決まった時間に色々とやることが次々とあるのですが、第2の現役の始まりの時、このことは最重要と思い、朝9時には仕事を始めることとしました。

喜寿を超えた頃から、第2の現役を卒業して第3の現役と言いながら、少し甘くなってきていました。

何時間も机にしがみつかなくてもよいので、毎日同じ時間を決めて、何らかの知的な作業をする、勉強する、本を読む等の習慣を持つことをしようと再確認しました。

何らかの知的な作業はやっていましたが、目的意識というか、時間というか、やることがやや漫然としていたかなと深く反省しました。

ところで、今年も猛暑の日々でエアコンをつけ暑さをしのいでいますが、各部屋にエアコンをつけるだけですと、廊下に出ますとアチチとなります。

もう10年になるかなと思いますが、2階の事務所兼書斎部屋にエアコンをかけてドアを開け放しにしたのです。すると冷たい風が階下に降りていき、更に送風機から風を送ると、1階の廊下そして各部屋まで涼しくなるのです。

暑い夏を過ごすには快適ですし、電気代は多くはかかりません。

ブログの締め切りに追われて

このブログを書くのに、どうも締め切りに追われてやることがこの半年ほど多かったかなと感じています。これに対しては、「まず書き始めることが大切」ということを再確認したのです。

ある程度の構想を立てて、とにかく書き始めるのです。書いていくと、最初考えていたこととは違った方向に進んだり、あれどうだったかなと本棚を見て調べたり、紆余曲折しながらも次第に形になっていくものです。

このブログも、とにかく書き始めようと決心し、家庭礼拝で妻に祈ってもらって始めました。最初設定したタイトル、イメージとはとはかなり違ったものになってきました。

やはり書いてみて、この方向を膨らませるのが良いと分かってきたからです。ある程度のネタがそろう、構想が出来たら、とにかく書き始めることが大切ということは、ブログを書き始めてしばらくして発見した事でもありました。

初心に帰った思いがしています。 

                      

人生を豊かに快く

この本を読んでいる時に、教会で長年お世話になったS長老が天に召されたとの電話が入りました。今年はS長老に会いに行こうかなと、思っていた所でした。

同じような世代の長老が教団全体で5人ほどいますが、私が一番若く?このメンバーで約10数年前に、箱根に1泊2日の長老懇談会を企画して、楽しく交わりをしました。

この時のことが思い出されて、「早く会っておけばよかったなあ。天国でまた会えるとしても、身近な人間関係や教会関係、家族関係などを楽しく感じながらの生き方が、やはり大切だな。」とつくづく思いました。

人生100年時代ということで、3つのこと~人に会う/本を読む/旅をする~ことを意識しています。人生を豊かに快く、かつ人々に役立つことをしていくには、これが基本だと思わされます。

色々な刺激を受けて、沢山の学びが得られると、その分人生は楽しくなります。人生は「人・本・旅」を通して豊かに楽しくなるのです。

これらを意識してやる中で、良いことを思いついたら出来るだけ実行に移していきたいと願っています。

「心に楽しみのある人には毎日が宴会である。」(箴言 15:15)

2024年8月20日 小坂圭吾

2024年7月29日月曜日

今を生きる「あるべき姿を求める」

網走・知床原野
大谷翔平&イチロー

ロサンゼルス・ドジャーズ所属のメジャーリーガー大谷翔平選手の活躍は、素晴らしいというか、驚きというしかありません。彼の昨年度の活躍は、WBC優勝、HR王、プロスポーツ史上最高額での移籍等々、そして更に今年の驚異的な活躍ぶりは、毎日のニュースが楽しみです。

思えば、MLB時代のイチロー選手が活躍をしていた頃も、目を見張るものでした。イチロー選手の野球史上に燦然と輝く記録もさることながら、その背景にある彼の野球への取り組み姿勢が、私には一番の着目点です。

イチローのすごさは、打撃技術もさることながら、試合への取り組み方、あらゆることに万全の準備をすることです。

例えば、健康管理、けがをしないために、クラブハウスでフカフカのソファに座らないでパイプイス、それは長く座ると腰に負担がかかる。

自分をコントロールして精神的にマイナスにならないようにするために、三振しても凡退しても堂々と胸を張ってベンチに戻る。

体力作りについては、彼オリジナルの方法で厳しく鍛錬している。あらゆる面において、どうあるべきかを考え追求しているのです。

打撃技術については、アメリカのピッチャー総てが必死になって研究を重ね戦いを挑み続けて来るのですから、イチローも必死になって考え、工夫を重ねて新しい打法を編み出し走り続けたのです。

大谷翔平選手についても、このような面から、深堀されたNHKスペシャルがやがて企画され、放送されることを期待しています。

一喜一憂しない  

大谷翔平、イチローの姿を見て、私たちの日常生活に模範として取り込むには、あまりにも差がありすぎます。「どうあるのがよいか?」と常に考え実行しているプロセスでは、そこまでやるかと思うほどです。

ひと言で言えば、鍛錬と節制と研究だろうと思いますが、そのなかで参考になることも多々あります。

イチローの場合、三振しても凡退しても堂々と胸を張ってベンチに戻り、素晴らしいことを成し遂げても冷静です。自分をコントロールして一喜一憂しない彼の姿です。

私たちの日常生活の中で、とかく一喜一憂が多いのですが、どうあるべきかを教えてくれます。

あらゆる事に万全を尽くしての準備を怠らないイチローですが、「打撃と言うものには、これでいいと言う形はない。従って、答えもなければ、終わりもない。」との言葉のように、彼は、常に理詰めで考えてあるべき姿を探し続けたのです。

サルスベリ

人生の模範にならう

先日、切り抜きしていた記事の中から、こんな記事が目に留まりました。

「私は、牧会していて、つらいことがあるたびに、ハ・ヨンジョ師(韓国・オンヌリ教会主任牧師)のことをよく思い出します。生前、ハ先生の健康な姿を見たことがありません。

8回の肝臓ガン手術と、週3回の腎臓透析を受けている中でも、出来ることは全てしておられました。若き日に病にかかってから、生涯「総合病院」という別名を持って生きておられましたが、病のために精神的に弱くなった姿を見たことはありませんでした。

ハ先生は病で身体は弱くなっていましたが、それによって謙遜を学び、病を通して神様が働かれることを見たと証しておられました。」(チョ・ションミン、「リビングライフ」より)

生前のハ・ヨンジョ先生は、大変な闘病生活を送る中、出来ることを全てしておられた、素晴らしい生き様、人生の模範を示して下さいました。

少し前までですが、妻が教会と我が家で、月に2回ほど子供たちを集めて、習字教室を開いたことがあります。お手本をしっかりまねる子は、見る見るうちに上達するそうです。

習字は、いつもお手本を見て、あるいは、お手本の上に紙を置いてその上から書いていきます。そうすると間違いなく腕があがります。模範・お手本と比較をして、違いを見て改善していきます。

私たちの人生のあるべき姿は、聖書にその模範があります。パウロは、「私にならう者となってください。」(コリント4:16 新改訳)と言っています。

パウロと比較して自分を見て、その至らなさに着目ではなく、パウロの信仰にならおうというのです。

模範を見て、自分の出来ることをやっていく。自分は自分でしかなく、模範にならいつつ自分らしさを発揮しながらやっていくのです。

イエス様や使徒たちの模範を見て、自分の足りない部分については、主の助けをいただきながら改善をし、イエス様にならう者として励んでいきたいものです。

「このように、主であり先生であるわたしが、あなたがたの足を洗ったのですから、あなたがたもまた、互いに足を洗うべきです。わたしがあなたがたにした通りに、あなたがたもするために、模範を示しました。」(ヨハネ13・14-15 現代訳)

2024年7月29日 小坂圭吾

2024年6月24日月曜日

感謝「信仰生活50数年に教えられたこと」

我が家の庭で収穫のびわ
JTJ宣教神学校・後援会での証

先日、JTJ宣教神学校・後援会の集いがあり、証でも何でもお任せするのでやってくれと頼まれて、40分ほど証をする機会をいただきました。

昨今は、メッセージや決めたタイトルでお話をすることはあっても、証に絞ってお話をすることは全くなく、「信仰生活50数年に教えられたこと」と題して、色々と証をしました。その中の一部を取り上げて、少し編集して掲載いたします。

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自己紹介

皆さんこんにちは!聖書キリスト教会・東京教会の小坂圭吾です。今日は、この小さいものを呼んで下さり、心から感謝申し上げます。歳を重ねますと確かに小さくなるようで、背丈の低いものが更に3センチ位は小さくなったようです。

幹事長の風間さんが、以前に講演をしたことを覚えていてくださり、呼んでいただき、ありがとうございます。JTJの卒業は2004年で、今日は「信仰生活50数年に教えられたこと」について、お話しさせていただきます。

まずは自己紹介です。私の郷里は、備前岡山です。温暖な気候、おいしい米と果物(桃、ぶどう等)、瀬戸内海に面して魚が実にうまい!

JTJ元学長の岸義紘先生は岡山出身で、お会いしますと「岡山弁を使わんといけんなあ~」と言いながら話がはずみます。

暖かい所で育ったので寒いのが苦手で、ドジャーズに今年から移籍して大活躍の山本由伸投手も同じ郷里で、同じようなことを言っています。岡山駅から北東に車で40分程度の片田舎で、大学に入るまでは岡山で育ちました。

救いの証

大学入学が決まり、上京することになりました。大学構内でのキリスト者学生会(KGK)主催・キリスト教講演会に導かれ、出席してみました。

その時、高田馬場教会牧師・尾山令仁師のお話を聞いて、若い学生たちの心をつかむ鋭いメッセージに触れて、「この大学時代に人生とは何かを探求しよう」と決心し、当時の高田馬場教会(聖書キリスト教会・東京教会の前身)に通い始めたのです。

毎週日曜日に教会に通い、聖書や信仰の入門書、関係する本を次々と読みあさりました。大学の勉強より真理の探究の方が楽しく、聖書関係の勉強にかなり偏っていたため、大学一年時の成績があまり振るわず、兄に電話で叱られたこともありました。(翌年から挽回)

聖書の学びに取り組むこと約2年、天地創造の神さまがおられることを受け入れ、やがてイエスキリストが私の救い主であると信じ、しばらくして生涯この方に従って歩むと決心をしました。ホップ、ステップ、ジャンプの3段階で信仰の確信を与えられたのです。

信仰の訓練

尾山令仁先生は、内村鑑三の言葉「学生の信仰ほどあてにならぬものはない」を引用されて、そうであってはならないと私たち学生を特別に信仰訓練して下さいました。信徒聖書学校という東京神学校の前身ともいうものが始まり、色々な科目の学びをしました。

「聖書の概説」「信仰生活の手引き」「聖書の根本的な教え」等々です。学んでその科目の後に試験があり、もしくは自習書なるものがあって、その本を読みながら、自習書の質問に答えて提出するという具合です。

大学生後半の2年間の色々な学び、その後も継続してフォローがあり、社会人になってからもキリスト信仰一途で歩み、今日まで来ることが出来たと思います。この経験から思うことは、今日の教会の姿は、信徒訓練があまりにもお粗末かなと思います。

今まで、日本の色々な教会に出席しましたが、どこも礼拝はきちんとされていますが、信徒訓練はしっかりやっているとわかる教会は、本当に少ない感じですね。

洗礼準備会、洗礼後フォローをするのは当然ですが、よちよち歩きの信徒を導き、勇気づけ、信仰上困っていることを継続してフォローする事はとても重要です。

信仰経験を積んでも、生涯学びを継続すべきことだと思います。そのような教会が、一つでも多くなることを心から願い祈ります。

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先日、四日市から来られたM牧師とミーテイングをする機会があり、話が終わり教会の様子を伺いました。

すると、信徒の方をあれこれとねんごろに指導しておられることを紹介して下さり、昨年も今年も受洗者があり、求道者も何人も与えられて、長期にわたり色々な学びをしているとのことでした。思わず素晴らしいと拍手をしました。

昨年の秋ですが、岡山・倉敷の教会のO牧師から、リック・ウオレンのクリスチャンライフシリーズ(クラス101201301401)を使って、祈祷会で毎週学びをしたいと申し出があり、まずクラス101「神の家族へようこそ!」)をお送りしました。

今年の2月には、クラス101の学びが終わり、クラス201「霊的成長をもたらす4つの習慣」)に進まれ、着実に進んでおられるようです。

全国の教会においては、「人生を導く5つの目的」が今でも隠れたベストセラーとして、多くの教会で用いられています。

以上紹介しました色々な学びは、祈祷会や小さな交わり、スモールグループの集いで一緒に学びをしておられるようですが、どのような形にせよ、それらの継続を通して、教会が実を結び成長していく事をお祈りします。 

「聖書はすべて、神の御霊の導きによって書かれたものであるので、私たちに真理を教え、また罪を示し、それを正し、まっすぐに生活していけるように訓練し てくれるのに役立つ。」(テモテ3:16 現代訳) 

2024年6月24日 小坂圭吾 

(追伸)「人生を導く5つの目的」は、20046月に初版を刊行し、創刊以来20年を迎えました!世界85ヵ国語に翻訳され、世界的なベストセラーとして、各教会において用いられていることを感謝致します。20159月には、訳文を見直して、40章に新たな2章を追加して、増補改訂版として刊行しています。 

「人生を導く5つの目的(増補改訂版)」(2015年9月刊行)

2024年5月24日金曜日

感謝「旅に出て心を守る」

 

山中湖よりの富士山
旅行好きはいつから?やがて日本全国を制覇  

私は旅行がとても好きですが、好きになったルーツは、大学時代にさかのぼります。大学は東京、故郷は岡山ですので、休みのたびに実家の商売の手伝い(?)に帰省です。

いつも同じルートを帰省するのは何かもったいない気がして、好奇心が旺盛な事もあり、ルートを色々と変え見てまわろうと計画しました。

大回りしても、電車賃はさほど変わりません。旅費はといえば、色々と節約して仕送りを貯めて作り、帰省の旅行計画を緻密に立て、実行することから好きになりました。

ビジネス時代は、日本全国へ仕事で出張しましたが(海外もあちこちに)、工夫して時間を作り、ついでにちょいとその地を見学、観光です。家族旅行もしばしば、子供が大人になっても一緒に旅行する一家でした。

あそこに行きたいなと思っていると、ビジネスで出張か、家族旅行で行くことになります。意思のあるところに道がある!もう15年位前、あと少しで全国47都道府県を旅行したと制覇できると気がつき、まだ旅行してない県が5つほどありました。

「あそことあそこに行ければいいな!」と思っていましたら、それから数年後に一気にその計画が飛び込んできて、全国制覇することが出来ました。

山中湖
一番印象深いところ

「日本全国を旅して、一番印象深い所はどこですか?」と質問されれば、悩むところですが、北海道と沖縄かなと思います。なぜかと考えてみると、自分が生まれ育ったところが影響しています。

豊かな自然(山と海)そして海の幸、山の幸がまことに豊かな岡山育ちですので、その良さがありつつもまた違う側面、特にのびのび雄大な面があるところが北海道であり、沖縄です。

北海道はなぜ県と呼ばないのでしょうか?調べてみると、明治時代に本格的にこの地を開拓しようと「北海道」と名付けられ、その後、他の地方と同様に「札幌」「函館」「根室」の3県が置かれました。

がうまく機能せず、政府の直轄として「北海道庁」が置かれました。戦後に、直轄地から他の都府県と同様に1地方自治体となり、「北海道」の名前となったのです。

北海道には、数えると20数回も訪問をしています。ビジネスの出張で半分、後は、妻の出身が北海道ということもあり、家族旅行が多かったように思います。

道の駅・須走

心にある「霊的うつわ」

旅に出ることの良さは、いろいろあります。年齢によって、旅に求めるものが違ってきますが、若い頃は、好奇心が先立って色々なところに行くことだけで満足したものです。

中高年になりますと少しずつ変化してきて、新しい刺激を受けて気分が一新する、感動する、頭の中が整理される等々が重要になってきます。新しい刺激を受けて心が満たされるのです。

心の満たしは、聖霊によることですが、聖霊による思いは、「いのち」と「平安」であり、心にある「霊的うつわ」にこれらが満ちていると人々との関係、仕事や家族との関係、余暇の過ごし方がとてもスムースに行きます。

しかし、この「霊的うつわ」のエネルギーが満杯の状態から大きく減っていくと、いらいらが色々と起こり、物事がスムースに進まなくなるのです。

このうつわを満たす方法は、いろいろとあります。十分に眠る、静かに本を読む、デボーションをする、ウオーキングをする、人と楽しく食事や会話する、海に行く、山に登るなどなど。各人それぞれですが、自分は何によって満たされるのかを知っておくことが大切です。

心を守る     
いつも心にある「霊的うつわ」をいっぱいにし続けることは難しいですが、毎日補充する知恵と工夫が必要です。毎日の減ったエネルギーを補充するには、「デボーション」であり、「礼拝」です。

複雑で多忙な毎日を過ごしている方々にとっては、デボーションの時間も十分取れないことかも知れません。そのためにも、自分は何で「霊的うつわ」がいっぱいになるか?を見出しておくと良いかと思います。

私の場合は、毎朝の家庭礼拝orデボーションで不足を満たしています。途中で枯渇するとウオーキング、ストレッチもしくは本を読む。かなり枯渇すると外に出かけるのです。

旅に出るのは、私にとってこのうつわの枯渇を補ってくれる最大の方法の一つです。あるいは日帰りで、海や山、温泉等を組み合わせて行くのです。(先日は、須走・山中湖に出かけました。)

心にある「霊的うつわ」を満たすばかりでなく、あるときは心の中の汚れたもの、こびりついている垢(あか)を洗うこともこの旅を通してやるのです。

旅を通して、自然や歴史や文化を学ぶあるいは地方の産物を賞味するばかりでなく、これも旅の大きな収穫でもあり、感謝しています。

「何よりも、心を守りなさい。命の泉が湧いてくるところだからである。」       (箴言 4:23 現代訳)

「心が幸福であれば、それが顔にも現れるが、心に憂いがあれば、気をくじけさせてしまう。」(箴言 15:13 現代訳)

2024年5月24日 小坂圭吾

 

2024年4月19日金曜日

コーヒーブレイク「体も心もリフォームする」

江川せせらぎ緑道

リフォームすれば使える!

横浜に住んで40年余、近所を歩いて10分以内に家を建てる槌(つち)の音が止むことがなく、どこかで新しい家が建てられています。最初は、全くの更地に新築の家が建てられていきましたが、20年ほど前は、まだ築10年余りの家が壊されて新築されていきました。

事情は色々ありもったいない!ことでしたが、T不動産が買い取って周囲の家との調和も考えリフォームしたのは、幸いでした。ここ10年前からは、家も古くなり全て取り壊し、敷地が広いと数件の新築の家が建っていきます。

近所の家の様子も良くわかっていますので、まだまだ使えるし、庭も立派なので残してほしいなと思ったものです。

私の家は簡易鉄骨のヘーベルハウスで40年余になり、建設当時に会社の先輩のアドバイスで、地震火事に強い家にしたのが幸いでした。最初の頃、メーカーは30年保証と言っていましたが、今ではロングライフ50年保証と言い出しましたが、もっと持つであろうと思われます。

不具合なところがきわめて少なく、リフォームや部分補修をしつつ長く使えると思われます。

聖書キリスト教会・東京教会(練馬区)
教会も大リフォーム

私の所属する聖書キリスト教会・東京教会(東京都練馬区豊玉北)は、会堂建築としては日本でも画期的な大リフォームした教会(鉄筋7階建て)です。1991年、東京都より神田川改修工事のために、高田馬場にある教会堂を移転するよう要請を受けました。

会堂建設後まだ10年しか経過していない400人規模の会堂でしたが、都の事業に協力するしかなく、長老会では「これは主からの新たなるチャレンジ」と信仰によって受け止め、移転を決めました。

千人規模の会堂建設をイメージしながら土地探し、建物がない更地を2年余探しましたが見つからず、そんな中で、練馬区に“7階建て文明堂カステラ工場”が売りに出ました。

建設関係の責任者や大手設計事務所の方々に調査をお願いしたら「これは素晴らしい物件、見違えるような教会にリニューアル出来る!」との話でしたので、購入に踏み切りました。

これと並行して、模範をとなる千人教会を見学すべく韓国、アメリカをそれぞれ10数箇所ずつ訪問しました。アメリカ・ロスアンゼルスの教会では、礼拝堂に入ると頭の上には空調のダクト等のパイプが天井を這っていて、何と倉庫を大リニューアルして作った教会で、このような例もあるのだと教えられました。

購入したカステラ工場を教会にリニューアルというのは、柱と壁だけを残して後はすべて剥ぎ取り、日本でも前例のない「工場を多くの人が出入りする教会堂に改築する」ことです。増築不可という厳しい制約の中での改修工事で、技術陣の方々も知恵を絞り、色々な問題を乗り越えてきました。

工事中に建設責任者の方々が、異口同音に言われた言葉があります。「不思議なことが色々と起きる。難しいことの解決は、いわば、自動ドアを踏むとドアがスーと開くように不思議と道が開かれ、解決されていく。」

背後にあって、神様がすべてを支配され、導いておられた何よりの証左です。

7階に設置した十字架塔
大切なものを残して~BELCA賞の受賞

建設関係者の方々から、「旧会堂の十字架の塔は、取り壊すのはもったいないので使い道を考えましょう」と提案をいただき、7階の屋上に設置し夜にライトアップし十字架が見えるようにしました。旧会堂からの歴史の継承でもあります。

この様にして完成した聖書キリスト教会・東京教会は、ビルのロングライフ化に寄与した優れた改修・復元を実施した既存の建築物として、特に優秀なものの関係者が表彰される日本でも栄誉ある“BELCA賞”(第8回ベストリフォーム部門)を頂きました。

BELCA賞

まったく用途の異なる建築物に改修したことは、審査員の方々の驚きでした。私たちとしては、古いものを復元し教会として十分な働きが出来る建物になったことは、何よりの喜びです。

このリニューアルした建物、教会堂は、いまや地域においては世の光としての働きをしてくれます。

その地域において教会としての諸活動があればこそですが、新しい役割に復元した建物が、歴史を背負いつつ復活の主を証ししてくれます。

あれから30年も経過し、更にリフォームをしましたので、長く使うことが出来ます。

体も心もリフォームする

家も教会も長く大切に使うには、リフォームがしながらに使い込むことになりますが、私たちの体もまたしかりです。歳を重ねて長い間使ってきますと、体のあちこちにガタが来ることは避けられません。

人生100年時代、私たちが健康な毎日を過ごすためには、正しい食事 ②十分な睡眠 適度な運動 の3つの要素が大切だと言われます。お互いが関連しあっているため、どれかひとつだけを意識すればいい訳ではなく、バランスが大切です。

これらのことをバランス良くやってないと中高年になりますとあちこちにガタが来ますが、その都度適切なメインテナンスは必要です。医者の世話になるメインテナンスもありますが、自分で工夫して良き体をいかに維持していくかです。

読売新聞の取材帳シリーズ異次元の長寿という連載記事を読むまでもなく、元気な高齢者の秘訣は、良く動き、良く運動し、良く食べる、人と交流することが強調されているかと思います。

これらのことを考え合わせますと、3要素に加えて④心の平安を加えたいと思います。元気な体は心からというまでもなく、心の持ち方がとても重要なことです。

例えば、常にやりがいのあることを持っていることは心の平安につながり、心がしっかりして居れば、常に前に向かって進む、問題を乗り越えていくことができるのです。体を大切にする以上に心を豊かに整えることです。

長い人生の旅路に背負ってきた悪習慣、心の傷、赦せないこと等の心の垢を、リフォームすることが必要です。一生かけて、心のリフォーム~~悪習慣を断つ、心の傷をいやす、赦す心に変えられる等をしていくことです。

私は、大学生の時信仰に入って50年以上になりますが、聖書と祈りの生活を積み重ねるうちに、人生の様々なまさかの事柄も乗り越えさせていただき、心の垢もそれなりにリフォームされて感謝しています。

リフォームされつつも、また垢がたまってくることも現実です。聖書のみ言葉を毎日読み、神に祈りを重ねつつ、主なる神様に新たなる力と心を与えられ、新しいことにチャレンジしていく日々でありたいと願っています。

私たちの肉体は次第に衰えていくが、私たちのうちにある本当の命は日ごと に新しくされ、若やいでいく。」(第二コリント 4:16  現代訳聖書)  

2024年4月19日 小坂圭吾