2020年1月24日金曜日

今を生きる 「良書を繰り返し読む」


葉山海岸
アメリカ歴代大統領

今年は、アメリカ大統領の選挙があります。歴代の大統領の中で卓越した力を発揮した米大統領と言えば、リンカーン大統領です。彼は、奴隷解放を宣言し、南北戦争を戦い抜き、国家分断の危機を乗り越えてきた世界中の人々が敬愛する大統領です。
リンカーン大統領が就任式の宣誓に用いた聖書ですが、前オバマ大統領は、それを就任式(20091月)で使いました。200年もしっかり保存されていることに、さすがだと思わされました。

オバマ大統領の就任式での開会の祈りを「人生を導く5つの目的」の著者:リック・ウオレン牧師がされました。太平でなく内外に困難山積の時代に就任したアメリカ大統領は、初代ワシントン、16代リンカーン、32代ルーズベルトですが、彼らは卓越した指導力を発揮した人々です。

一方、景気が良くて人々が浮かれている時代の大統領は、ほとんど忘れ去られたおり、何か考えさせられます。現トランプ大統領は、アメリカを二分するような政策が多く、歴史は彼をどのように評価するのでしょうか。 
良書を読む
先日、5~6年ぶりにお会いしたクリスチャンの方から、昨年、毎週日曜日の朝78人で『人生を導く5つの目的』をテキストにスモールグループを再開したとのお話を聞きました。

「みんなかなり前に読んだ本ですが、それ引っ張り出して来て、毎週学んで1年で終える予定です。」と話して下さいました。「この本は、4年ほど前に改訂新版を出しました。旧版は40章ですが、2章追加して42章になっています。」とご案内をしましたら、「じゃあ、若い人に案内をしましょうかね。」

この本は、2002年に英語版が出版されて以来、85ヶ国語を超える言語に翻訳され、全世界で8千万部以上が読まれています(4年前のデータ)。日本でも毎年着実に用いられており、近々再版を出す予定です。
今年になって、私も30数年前に読んだ「カーネギー話し方教室」(D・カーネギー著)の本を書棚から取り出して、読み始めました。きっかけは、ある雑誌に“古典の名言”と題して、デール・カーネギーの本の中から“話し方について、緩急をつけること、間を置くことに気をつけること”が紹介されていました。
昨年から人前で話すことがまた多くなり、話し方が気になり、学び直そうと取り出したわけです。ところが、30数年前の本ですから、開くとすぐに背中のノリが悪いのか、バラバラになってしまいました。もう絶版になっていますので、その後の訳の本を購入して読んでいます。 
繰り返し読む
本の読み方には、次のような読み方があります。速読(時間がない時、大量の情報の中からポイントを絞り読みたい時) 通読(基本的な読み方、初めから終わりまで通してサラッと読む) 熟読(ペンを持って重要な所に線を引き、考えながら読み込む)が代表的なやり方です。
                 
聖書を読むやり方は、最初のころは通読、それから熟読そして繰り返し熟読する方法ではないでしょうか。聖書ばかりか、「これだと言う本」を繰り返し読むことの大切さを感じています。

読む先に忘れてしまう私ですが、多くの方が、次々と本を読んでも忘れてしまうことが多いのではないでしょうか?良い本に出会うこと、「これだという本」を見つけて、何度も繰り返して、自分への適用を考えながら読む。環境や年齢の変化によって、その都度内容や伝わってくるものは違います。

特に、人生に関する良書を通して、その著者の経験を分かち合い、共に人生を体験することができます。著者の体験を通した洞察や困難な状況を乗り越えた経験則は、私たちの目を大きく開いてくれ、助けとなります。
「これだと言う本」を繰り返し読むことについては、1年に数冊読めれば良いのでしょう。心の実力をつけるために、ゆっくりと繰り返し読む人生に関する良書を、積み上げていければと願っています。
私たちクリスチャンにとっては、言うまでもなく最良の良書は、聖書です。毎日のデボーションは、繰り返し熟読そのものです。聖書のみ言葉は、読めば読むほど、私たちの人生のあらゆる事柄に指針となり、灯を与えてくれます。神を信じる道を守ってくださる主のみ言葉に、朝に夕に親しんでいきたいものです。
「そのような人たちは、御言葉を喜び、昼も夜も御言葉を深く思う。」(詩編 1:2 現代訳)
2020年1月24日 小坂圭吾