立命館アジア太平洋大学 |
大分県別府市に2000年4月に開学したユニークな国際大学・APU大学(立命館アジア太平洋大学)、開学20年で日本人と留学生が半数ずつ在籍し、授業は日英2原語で開講しています。
名前は聞いたことがあるという程度の認識しかなかったのですが、今年になって、孫が第一志望でこの大学受験に受かり、コロナ禍の中でオンライン授業を受けているようです。この1年ほど日経新聞を読んでいますと、出口治明さんが記事を書いておられて、彼がここの学長と知ったのは、今年の初めごろでした。
なかなか見識の広い方だなと思いつつ、5月ごろに「還暦からの底力~歴史・人・旅に学ぶ生き方~」(出口治明著、講談社現代新書)が刊行されました。日経新聞に広告が出て、すぐに買い求めて読みました。
自分の好きなことをするのが一番幸せ!
「還暦からの底力」というタイトルといい、サブタイトルの“歴史・人・旅に学ぶ生き方”にとても引かれたのです。孫が行く大学の学長さんでもあり、その考え方も知りたいという事も大きいようです。先日、家人も読んで面白かったと言っています。
「60歳になったらこれを、70歳になったらこれがお勧め」というハウツー的な話が全くないのは、読んでいてすがすがしい。“人間は、一生懸命自分の好きなことをするのが一番幸せだ”との考え方が根底にあるからでしょう。
聖書的立場から言えば、全く受け入れられない考え方もありますが、刺激を受け共感した事柄を一言でいえば、次のようなところです。
“人生100年時代、色々な人に会い、色々な本を読み、色々な所に出かけて行って、刺激を受け、沢山の学びを得る。パワフルに行動するためには、その人にとって一番若いのは、今のこの時、すぐ行動する。何でも今すぐに早く始めた方が良い。迷ったらやる、買う、行く。「7~8割これは良い」と思ったら行動する。”かなり発破をかけられる示唆に富んだ書物でした。
「人・本・旅」
著者ほど多くの「人・本・旅」の経験をしているわけではありませんが、人生を豊かに楽しく、かつ人々に役立つことをしていくには、これが基本だと思わされます。
人生100年を春夏秋冬で言えば、私の場合、今は秋の後半で冬はほとんど無いのかなと思う楽天家です。体力的には秋ですが、総合的に考えれば、秋たけなわであり、まだまだ人生長いというべきでしょう。60代に70代にならなければ、分からないことが在ると言われますが、その通りだなと思います。
振り返れば、私も60歳(還暦)から、第二の現役が始まり、PDJミニストリー(健康な教会ミニストリー)を始めました。自分の力ではなく、神様によって始めさせられたというのが正しいと思います。
70歳になって、これまた神さまによって、聖書ミニストリー(創造主訳聖書の刊行、しばらくして現代訳聖書・改訂新版プロジェクトに取り組む)を始めさせられました。始めるきっかけは、周りの状況がそれをするしかないという状態に置かれ、押し出されるままに一歩を踏み出したのです。
自分で考え、好きで始めたのではありませんが、一所懸命に一緒にやっていると好きになるのも確かです。若い時は、自分が考えて始めたなどと思ったことも多々ありますが、今は状況が良く見えるのかそのようには考えられません。
その具体的推進には、色々な人に会い、色々な本を読み、色々な所に出かけて行って、刺激と沢山の学びを得て、このようにやったらと主からチャンスとヒントをいただきます。
それ以上に、一緒にこれらを推進した方々がいたことが、最大であったと思います。私の果たした役割は、ほんの少しだけです。60歳、70歳という節目節目に、神さまの絶妙な導きにより、私に働いて下さいました。