2017年12月26日火曜日

祈り「信仰の本質~神を知ること」

鎌倉・建長寺にて
神を知ること

数か月前に、東京神学校(東京都練馬区)の特別講義で「信仰の本質」について、お話を聞く機会を得ました。信仰の本質とは、神との親しい交わりをすること、神の行われることを見て全存在をもってかかわること、すなわち、神を知ることです。“神について知ること”と“神を知ること”はどのように違うのか、この二つは、全く違う事柄です。

“神について知ること”は、神についての知識を得ることで、聖書や神学の勉強をすれば、知識をたくさん得ることが出来ます。しかし、これは信仰の本質のための手段にすぎませんので、知識が増えても生活に変化が起こりません。

一方、“神を知ること”は、人格を持っておられる神を個人的に知る事であり、聖霊の力によってのみ可能です。これこそが、信仰の本質であり、神を知ることを通して、生活において根本的な変化がもたらされます。

リンゴの話

カトリックのデ・メロ神父が上記の二つの違いをリンゴのたとえで話しておられます。リンゴについて知っている人とは、リンゴがどこで栽培され、1本の木にどのくらいの実がなり、どんな種類があるかを知っています。リンゴを知っている人は、リンゴがどれほど美味しいかを食べてその味を知っている人です。神を知っている人というのは、神さまと言うリンゴを食べて、いかに美味しいか、味わったことのある人なのです。

私の周りを見渡してみますと、聖書の知識はそれほどなくとも、生活と祈りを通して、絶えず神と会話をすることをしながら、神さまに接し交わりをしていく。問題があれば、神さまに祈りを通してぶつけ答えていただき、困難を乗り越えていく。こうして、神さまがいかに素晴らしい方かを体験している。これぞ、神を知ることです。

人生は問題だらけ

私たちの人生は、問題続出の日々であろうと思います。自分の仕事、健康、経済的な問題、家族のこと、人間関係、教会のこと等々、問題らしいことは何も無いという日は、1年のうちに何日あることでしょうか?前向きに表現すれば、神に祈りをささげる願い、望みでいっぱいということです。

もちろん、内容の大きさは、大小さまざまだと思われます。楽観的であるなしにかかわらず、問題は問題であり、どのように向き合うかは、とても重要です。深刻な問題もあれば、来年以降の大きな課題というレベルの問題もあり、長期戦に構えてやるしかないこともあれば、もうヤマを越えてあと一歩で乗り越えそうだという事もあります。

 私の場合、今いくつ問題があるか、神に祈っている願い、望みがあるか数えてみると8~9個はあるかなと思います。かなり重要な問題もありますが、これは祈るしかない、全能の神様に信頼して祈るしかないと家人と家庭礼拝等で祈っています。自分で考えて対策を考えるよりも、神さまに働いていただくのが、最善最良の方法だと思うからです。「絶えず祈りなさい。」(テサロニケⅡ5:17)のとおりです。


 毎日の生活の中で、色々な問題が生じて、実にさまざまな祈りを神にしますが、自己中心の小さいお願い、毎日の具体的な願いも必要で大切です。それと共に、神のみ旨にかなった大きな望みも重要です。先に、私が数えた願い、望みの中で、小さい願いと大きな望みが、今日は、半々でした。

 2か月半ほど前ですが、右手の薬指を痛めて、腱鞘炎のようになりました。少し快方に向かい使っては痛め、一時は、2週間ほど出来るだけ使わないようにしました。そのため、快方に向かいましたが、この時は、祈りの課題の中で、小さい願いが大半を占めて、大きな望みの祈りと行動がおろそかになっていました。それに気が付いた時、この右手の薬指の損傷が、ほんとに大切なことを教えて下さったと感謝しました。

「すべてのことについて感謝しなさい。」(テサロニケⅡ5:18)

来る年も、神さまの祝福が皆様の上に注がれますように。生活と祈りを通して、神さまの愛の広さ、長さ、高さ、深さを知り、力強い歩みが出来るよう心からお祈りいたします。

20171225日    小坂圭吾




2017年11月11日土曜日

考えるヒント「正しく意思決定をする」

上高地
来年のカレンダーは、11月より始まり

11月に入りますと、ぼつぼつ来年のカレンダーが送られてくる季節です。先日送られて来たカレンダーは、今年の11月から来年の12月までのもの。今月から使えるので、今ある物と入れ替えて使い始めました。

いつ頃からでしょうか?カレンダーは1月から始まり12月に終わるものを、12月から始まり来年の12月までのものが出回り始めました。「よその会社のカレンダーよりも早く、弊社のものを使ってほしい」と考えて作ったのだろうと思われます。卓上カレンダーは、確かに来年の予定があると重宝するものです。

そういえば、今回の衆議院議員総選挙の開票速報ですが、少しでも多く我が局のチャンネルにあわせて欲しいと、どこも夜8時スタートを5分ほど早くスタートしていました。ドラマ番組のスタートも、夜9時スタートを5分ほど早くスタートする昨今です。涙ぐましい努力と言えば、そういえますが、そこまで競争をする必要があるかなと思わないでもありません。

毎日が意思決定

カレンダーが来て思うに「今年も色々とあったな。‐‐‐人生は、問題の連続だ!」と書くまでもなく、誰もが、色々な問題に毎日、毎時、意思決定を行っています。朝起きて、朝食に何を食べるか、コーヒーか紅茶か、家を何時に出るか等に始まって、ほとんどの時間、人々は何かを考え、意思決定を繰り返しています。毎日繰り返すこの意思決定も、上手な人と下手な人がいるのです。

例えば、ホテルでの朝食はバイキングだとすると、この時に何をどれほど取ってくるのか、どのように食べるのかによって、健康に良い食べ方であるかどうかが決まるのです。「食事のとり方を見れば、その人の人柄、健康状態等が分かる!」と言われることもありますが、確かにそうかもしれません。

世の中には、知恵のある人と呼ばれる方があります。あの人の判断は信頼できると言われる方は、いわゆる問題解決・意思決定を正しく効率的に進める方であろうと思われます。論理的な思考技術を持ち、問題解決・意思決定を行う人です。

“論理的な思考技術”と書きましたが、どのように考えて問題解決の結論を出すか、意思決定をするかは技術ですから、意識して磨けば、誰しもが上手になるのです。うまい人がどのように考えるか、その思考のプロセスを学んでいけば、私たちもうまい意思決定が出来る人になるのです。

経営学の先達であるP.F.ドラッカーは、クリスチャンとして、非営利組織の経営:教会経営に対してどのようにあるべきかを著しています。彼は、意思決定の重要性を書き、「正しく」行うように述べています。

KT法(ケプナー・トリゴー法)

先日、懇談をしている折に、「色々と学ぶことは多くあるが、“問題解決・意思決定の考え方、手法”は、学んでおく必要があるね。どの分野でも重要ではないだろうか。」との話がありました。それが引き金となり、問題解決・意思決定の入門その手ほどきを書くことにしました。

私は、かつて大手メーカーの人事・教育部門で、社員教育を長年にわたり担当しました。その時に、「KT法」という手法(問題解決・意思決定の手法)を学び、社員教育訓練の柱として全社的に導入、教育訓練しました。これは、C・ケプナーとB・トリゴーの両博士が、1958年にNASA(アメリカ航空宇宙局)を支援したときに開発をした意思決定手法に、基礎をおくものです。(日本そして世界の主要な国で用いられました。)

この社員教育訓練の経験をもとに、“入門その手ほどき”ともいうべきことを書いていければと思います。仕事、家庭、学校、趣味、人間関係等において、より良い決定、正しい選択をするヒントともいうべきことをご紹介していきます。これから、読まれる皆様に役立つものが書ければ、と願います。

20171111日    小坂圭吾

2017年10月18日水曜日

今を生きる「心のゆとりを持つ」


上高地・大正池
巨人軍のルール

野球のクライマックスシリーズたけなわの中、巨人ファンの方は、圏外のため失望であろうと推測します。私も熱の冷めた巨人ファンですが、かつての巨人軍の強さについての記事を読みました。川上哲司、藤田元司監督の時代は、巨人軍がほんとに強かった時代ですが、それにはそれなりの理由があるようです。

藤田元司監督が、巨人軍監督の座を去った後、その手記を週刊誌に連載しました。編集部の記者さんは、打ち合わせのため都内のホテルで藤田さんと会うのですが、失礼が無いように15分前にホテルのロービーに着きます。藤田さんはすでに来ておられ、これはいけないと次は30分前に、その次は45分前に行きますが、藤田さんは先に来ていました。

Pさんは、なぜこんなに早く来るのかを藤田さんに尋ねました。「巨人軍は、練習に午後1時集合と言えば、練習が開始できる状態になっていなければならないという意味ですから、1時間前に来て準備をするのです。その習慣があり、人との約束もたいてい1時間前に来てしまうのです。」当時の巨人軍の強さの秘密、準備万端がこの辺りにもあったのかもしれません。

高速道路渋滞で遅刻

この話を読んで、先日、月一度のある大切な会議に遅れたことを思い出しました。東名高速を使っていくのですが少し渋滞があり、一部一般道を使うもこれも渋滞があり失敗したのです。

もう20数年も前になりますが、著名なクリスチャン・ビジネスマンKYさんのお話しを思い出します。「私は、時間は必ず守る努力をしています。約束した時間の30分前には行くようにしています。車で行くのであれば60分前には着くように計画します。心にゆとりが持てます。」私も時間を守ることには十分心していましたが、この慎重さには教えられました。

以後、全く同じではありませんが、私もかなり余裕をもっていくように心がけていました。いつもなら30分前には、現地の近くに行くようにしていたのが、15分前くらいでも大丈夫と読んで行動し、十分な余裕を見ることがおろそかになったことが反省です。

良い習慣はやがて人格となる

渋滞に会いますと、運転しながら渋滞がどのくらいかなと考えながら、このままだと到着が何時くらいか都度予測し、普通の場合、まあゆとりがあるから大丈夫―。この時は、一般道路も思った以上に時間がかかり、抜け道にも回りますが、これはもう遅刻だなと途中で腹をくくりました。
自分に課していたルール(出かける少し前に渋滞を確認~インターネットで分かる便利な時代~30分前に現地に着くように出発する)をしっかりやらなかったのが、失敗の原因です。

自分にかなり甘かったなと思います。結果は、心にゆとりがなくなり、途中少しであろうともイライラが出てくるものです。ゆとりをもって、出発時間を15分ほど早くしておればよかった事柄です。1日の生活を振り返れば、無駄な時間はいっぱいあるはずなのに、いざ大切な時に出来ないということは何を意味するのでしょうか。

「良い習慣は、やがて人格となる」という言葉があります。人格とは、習慣となって現れる行動に他ならないということで、“根本的には、習慣の総計が人格である”というのです。良い習慣を身に着けるか、悪い習慣を身に着けるかでは、大きな差が出てくるのです。

そのことから言えば、時間を守ることについて、まだまだ自分の身についてない、心のゆとりが不足だなと思わされました。時間についてうるさ型の一人で、時間が迫ると家人に”もう出発の時間だよ!”と催促するのですが、昨今は「これは遅れそうだな。まあ待つことにしよう!」リビングで座って待つようになってきています。ですが、今回のこのあり様は、まだまだ心のゆとりが無いなと思わされ、「成長する余地ありだな!」と自分に言い聞かせます。

20171018日    小坂圭吾

2017年9月22日金曜日

今を生きる「自制心を養う」


JR線最高駅・野辺山
自制心の欠如

北朝鮮が核とミサイルの実験を次々実施し、これに対するアメリカ大統領の過激な発言が、緊張感を刈り立て、世界中に危機感が走ります。中国とロシアは、両者に対して“自制をして話し合いで解決すべきだ”と繰り返して述べています。自制という意味では、北朝鮮をここまで色々と陰で援助していた国も、これ以上の開発が出来ないように自制すべきことだと思われます。

私たちが抱えている色々な問題の原因は、自制心の欠如にあります。“自制する、自制心を持つ”ことは、人生というコースにおいて、自信と安心感を得ることができる重要な能力です。多くの人が、自制心に欠けて自分の人生に問題を抱え、何とかしたいと願いながら負けてしまっている現実があります。

スポーツ界の頂点に立つ選手たちにとって、自制心と自己訓練は欠かすことのできない要素です。2020年に向けて、オリンピック選手たちは、何年も体を鍛え、練習を積み重ね、食べ物に留意等の自制をし、レースに臨みます。私たちの人生レースは、どんなスポーツ競技よりも重要で、自制心は必須の要素です。

マシュマロ実験

アメリカ・スタンフォード大学の心理学者が、幼稚園児(4歳の子供)数百人に参加してもらい、次の実験を行いました。~被験者である子供は、何もない机と椅子だけの部屋に通され、椅子に座る。机の上には、皿の上にマシュマロがひとつ載っている。実験者は「これを君にあげるが、私が戻ってくるまで15分間食べるのを我慢したら、もうひとつあげるね。これを食べたら、ふたつ目はなしだよ」と言って部屋を出る。ドアを閉めたとたんに子供は、どうしたでしょうか?

子供たちの行動は、隠しカメラで記録されます。机を蹴ったりして目の前の誘惑に抵抗/マシュマロをなでる・匂いをかぐ/椅子を後ろ向きにしてマシュマロを見ないようにする等々。

映像分析の結果、マシュマロを見つめ触ったりする子供は食べる確率が高く、2/3の子供たちが待ちきれずに食べてしまった。我慢できた子どもは1/3で、目をそらすとかしてマシュマロから注意を逸らそうとする傾向があるとのこと。他の国でも実験がなされ、同様な結果を得たとのことです。

自制心を養うために

これは、「自制心」(セルフコントロール)と呼ばれている「将来のより大きな成果のために、自己の衝動や感情をコントロールし、目先の欲求を辛抱する能力」についての意義深い実験です。その後も追跡調査が行われ、4歳児における自制心の有無は、1819歳になっても持続しており、マシュマロを食べなかった子供は、全員が順調な道を歩んでいたとのこと~成績も良く、友人や先生との関係も良好、将来設計も出来ていた由。一方、マシュマロを食べた子供たちは、問題を抱えていたとの報告です。

「自制心を身に着ける」には、どうしたら良いのでしょうか。まずは、自分の生活の中で、自制心を養う必要があると思われる領域、そこにおける具体的な問題について、“自制心の欠如の責任は私にある”ことを素直に認めることです。

「人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。」(ヤコブ1:14)と聖書にあります。悪いと知りつつ悪いことをしてしまうのは、そうしたいという強烈な願望があるからです。人は、誘惑に負けて安易な道を選ぼうとするものです。自分の問題を認めて、それに向き合い見極めることです。

「私には、この問題があります。この部分について助けが必要だ」と、主なる神さまに助けを求めて祈ることから始めましょう。色々な祈りの課題がある中で、それを優先して祈らねばなりません。後回しになったりしていないでしょうか。過去に取り組み失敗をしたとしても、過去の失敗は捨て去り、あきらめないで、祈りながら取り組みましょう。

神さまに心をしっかり向けて祈り、事をなそうとするならば、自制心を養うことについて力と知恵をいただくことができます。何度か失敗したことであっても、あきらめずに取り組むならば、涙の谷を歩んでいたとしても、祝福の泉がやがてわいてくることでしょう。

「ああ、なんと幸いなことでしょう。あなたに頼って事をなし、あなたに心を向けている人たち。その人たちは、涙の谷も、祝福の泉に変えてしまいます。」

(詩編84:5-6 現代訳) 

≪参考資料:「人生を変える力~実り豊かな人生の秘訣」(リック・ウオレン著、PDJ刊)~御霊の9つの実に焦点を合わせながら、人生のジレンマに対する具体的な解決を聖書から提示している。リック・ウオレン牧師の数少ない著作の一つ。『人生を導く5つの目的』に引けを取らないほど、教えられる所が多い≫。

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2017年9月22日    小坂圭吾


2017年8月24日木曜日

健康余話「十分な睡眠をとる」


バンクーバー近郊にて
健康保持の4原則

今年の関東地方の8月は、予想と違って低温と雨続きになり、気が滅入りそうになりました。東京地方は、8月はじめから20日間雨が降らぬ日はなく、ほとんど晴れ間を見ることもありませんでした。

このようなあまり元気が出ない時、心に元気をいただきたいと賛美を3-4曲歌い、仕事を始めます。インターネットで“聖歌・讃美歌”と検索しますと“MP3♪&詞 聖歌・賛美歌~MP3音楽のべ1743曲集”(http://sanbika.la.coocan.jp/index.htmlと出て来て、ピアノかオルガンで演奏をしてくれますので、一人で大きな声を上げて歌っています。もう数年前から愛用していますが、聖書を読み・祈ることも入れたりして、心に平安・元気が与えられます。

心に元気を与えられたところで、健康保持の4原則の一つ“十分な睡眠をとる”ついて書こうと思います。私たちが健康で過ごしていくための4原則は、①心に平安、②十分な睡眠、③適度な運動、④正しい食事、が必要と言われています。

十分な睡眠

多くの方々は、睡眠について色々な問題を抱えているように思われます。寝つきが悪い/寝つきは良いのだが途中で目が覚めてしまう/熟睡できない/枕が合わない/夏はエアコンの温度調節がうまくいかない/眠りの質が良くない/夢を見ることが多い等々、悩みは尽きません。

日本人の睡眠時間は、短くなり続けています。国民栄養・健康調査によれば、睡眠時間が6時間以下の人は、H20年には全体の3割未満⇒H27年には4割近くに急増し、7時間以上の人は大幅に減った由(35% ⇒27%)。これは、スマホ等の影響も大であろうと推察します。

1日に必要とされる睡眠時間は、赤ん坊の時が一番必要で、年齢を重ねるにつれ次第に減り、2050代の働き盛りの世代であれば、1日に7~8時間程度必要とされています。ですが、十分な睡眠をとりたいと願いつつも出来ないのが現状でしょうか。

睡眠不足を補うのは、午後のどこか(夕方以降にならないこと)で20分ほど昼寝が有効です。私も何十年も毎日のように昼寝をしますが、昼寝は30分以内ですとその後に元気も与えられ、夜の睡眠には悪い影響は与えないようです。
HEBELIANより転載
より良い睡眠をとるために
                          
上質な睡眠をとるためには、それなりの準備が必要です。第1に、昼間より良い活動(仕事、家事、子育て、勉強、ボランテイア等生きがい、やりがいのあること)をして、肉体的、精神的に適度な疲労があることです。そのためにも、昼間に日の光を浴びることや、夕方に運動とか散歩は有効です。

第2に、寝る前の心と体の状態を整えることです。寝る前に嫌なテレビやパソコン・スマホでゲームをしたりして寝ることは、良い結果を招きません。寝る前に適度な温度のお風呂に入る、聖書を読み静かに祈る等は、良いことは言うまでもありません。

第3に、眠れなくてもあせらないことです。目をつぶって寝ていれば、80%の疲れはとれていると言われます。私も途中目が覚めても「もう3時間眠れますように!」とお祈りをし我慢をしていますと眠りにつきますし、ウトウトであっても大丈夫と自分に言い聞かせます。高齢者の場合、必ずしも7-8時間寝る必要はなく「8時間寝なければ」と意識しすぎるとストレスになり、「それ以上は寝すぎです」と専門家の意見です。

番外編ですが、枕について、私は5~6年余も経過すると枕が気になり、新しく変えています。枕も色々と研究されているようで、新しいのも良いものだと納得しています。部屋の温度については、18~26℃位が良いそうですが、夏の夜に気温や湿度が高いと寝苦しく、手足からの放熱がうまくいきません。身体深部の温度(深部温度)は、睡眠中が一日で最も低くなりますが、深部体温が放熱により下がると自然に入眠を助けてくれますので、その工夫が必要です。
                  
睡眠中は、浅い眠り(レム睡眠、体の休息)と深い眠り(ノンレム睡眠、脳の休息)を80110分周期で繰り返しています。眠っている間に、脳の疲れをいやし、心身の疲労を回復し、免疫力や治癒力も高まります。5年ほど前に始めて手術で入院して帰宅後、1日寝る毎に手術後の傷が癒されていることを実感しました。良い睡眠をとることは、起きている時の生活の充実につながるのです。


2017年8月24日    小坂圭吾


2017年8月9日水曜日

聖書の不思議「創造主なる神が存在される」

 
北海道・知床
天地の創造主

「はじめに神は天と地とを創造された。」(創世記1:1 口語訳聖書)
聖書の最初の言葉、特段の説明もなくおごそかに神秘的な言葉で書かれています。この言葉に感動を覚えたのは、大学1年生の時でした。その時に、創造主が存在し天地を造られたのか?と色々と調べました。全宇宙と地球がどのように運航しているか、人間、動物、植物がどれほど精密に複雑に造られているかを知り、この聖書の言葉を黙想してみますと、創造主がおられ天地を造られたのだと認めざるを得なかったのです。

進化論については、小学校の先生から聞いた記憶はあります。それよりも、天地の全てがいかに精密に複雑に造られ、正確に運航している様を知ると、進化論は考える余地もありません。天地の創造主が存在されると見出だしたのです。

この宇宙、地球、自然界、人間についてつぶさに調べると、この世界が偶然にできたのではなく、その背後にデザインをされた方がおられることを、やがて認めることとなり、多くの自然科学者が認めています。万有引力の法則などの発見をしたアイザック・ニュートンもその一人で、彼は、自然科学(物理・数学・天文)史上最大の科学者と言われています。

人が人として生きる道

創造主の存在が分かり、その神さまは、私との関係はどうなのか?神様を信じるとはどういうことか?を考えるようになります。多くの人々が、聖書を真剣に調べて、やがて神の存在を知り、神の子・イエスキリストを救い主として受け入れたことを聞かされます。聖書に反対している人さえも、そうなのです。

「聖書は、人が人として正しく歩んでいくことを導いてくれる書物」であろうと理解しても、神さま、救い主を信じることがわからないのです。私も同じような経験をし、ともかく、聖書をしっかり学んでいく、そこに何か真実があるのではないかと求道する姿です。教会の礼拝やKGKの集会に出席して聖書を学び、それに関する本を読み漁りました。やがて、この真実な道にかけてみるしかない、飛び込んでみないとわからないのではないかと導かれました。

日曜日の朝の礼拝の時に「この道にかけてみよう!」と決断し、信仰へのジャンプをしました。イエスキリストを私の救い主として受け入れるに至りました。「人が人として生きる道が、そこにはある」とひたすら求めて見出したのです。信じるとは、信頼することです。聖書を読めば、イエス・キリストがどれほど信頼できるお方かが分かってきますが、目に見えないお方、神さまですから、信仰のジャンプということになるのです。それは、全くの恵みによることです。

聖書の不思議

神を信頼し、信じて信仰を持ったとはいえ、聖書を読んでもわからないことがいろいろと出てきます。その時に、教会で指導されたことは、「聖書の中でわからないことが出てきても、次第に霊的な目が開けて、わかるときが来ます。わかるところだけをまず理解して進みなさい。」ということでした。

「信仰は体験である」と言われ、霊的な目が開かれなければ、理解できないとも言われます。よくわからない事柄といえば、イエス様の復活、奇跡、罪の三つでしょうか。“イエス様の復活”や“奇跡”については、全知全能の神が、超自然的な力を働かされれば、当然できないわけがない等々、それなりの説明や論理展開で、最初は理解をしていました。“罪”については、罪人と言われても子供のころから品行方正にしつけられて育ち、あまり悪いことはしてないしー。でも、やはり自分も罪人だろうなとこれまた浅い頭での理解レベルです。

聖書を読み、祈り、日々の問題を信仰により解決していく信仰の体験を積み重ねていきますと、いつの日か着実に心から「アーメン」とわかってきます。霊的な目が開かれるのです。罪と十字架と復活の関係が明確にわかり、奇跡も信じられます。聖書の言葉を自分に適用・実践して、その通りになる体験を積み重ねることにより、これらのことを信じようと思うまでもなく、その通りであるとわかってくるのです。

私にとって、創造主なる神が存在されることは、最初は知的理解でした。聖書を自分に適用し実践する信仰体験を積み重ねるに従い、今も生きて歴史を動かされる創造主、この小さい者も導いてくださる全知全能の主がおられると語る生き証人となりました。この幸いを心から感謝しています。

2017年8月9日    小坂圭吾

2017年7月14日金曜日

コーヒーブレイク「映画「十戒」を楽しむ」

スペクタクル史劇の傑作

 映画「十戒」(1956年の作品)この映画を初めて見た時、興奮しながら見た思い出があり、その後も何度か見ました。この映画は、セシル・B・デミル監督自身によってリメイクされたのですが、「ベン・ハー」と双璧を成すスペクタクル史劇の傑作です。

旧約聖書の「出エジプト記」を原作として制作され、内容は極めて旧約聖書に忠実で、映画の醍醐味を感じさせてくれる作品です。3時間40分もの長~い上映時間の途中、「10分休憩」があります。このリメイクでは舞台裏の解説があり、そのセットの凄さ、エキストラの数・・CGは勿論なく、こんな凄い映画は、今のハリウッドでは、とても作れないことでしょう。

チャールトン・ヘストンとユル・ブリンナーの二人の存在感はさすがで、女優陣も魅力的です。ユル・ブリンナーがキリリとした姿で出てきますが、かつて現役時代に勤務していた企業で、彼をある広告のモデルに起用し、当時のF社足柄工場に来てもらったのを思い出しました。当時も、頭はピカピカでしたね。

それにしても、今の映画は、観ていると疲れる事が多いのですが、昔の映画は観ていて疲れない!観客の「目」や「心」や「耳」に優しい映画なのです。

聖書の世界観 

一般の方々は、この映画を“旧約聖書の世界観を知るために見る”という方も多いと思われます。日本人が聖書を読もうとすると、日本語訳が原語に忠実な訳の為、当時の風俗、習慣など歴史や文化の違いを考慮した翻訳になっていないので、さっぱりわからない、難しいと感じられるのです。

その旧約聖書の物語を、映像でかつ分かり易い日本語でしゃべってくれるのですから、理解はとても楽です。60年前の作品とはいえ、古さを感じずに楽しむことができます。

この映画の中での語り草と言えば、“紅海がまっぷたつに割れる” 映画史上名高いシーンです。エジプト王の軍勢が、出エジプトをしたイスラエル人を追いかけ、紅海に面した断崖に、イスラエル人は追いつめられる!絶体絶命のピンチに神に祈るモーセが、海の上に手を伸ばす。 

とその時、目の前の海が“まっぷたつ”に割れ、海底の道が現れたではありませんか!イスラエル人がその乾いた所を進み、全て対岸に辿り着くと、モーセが再び手を紅海に差し伸ばす。海の水は元に戻り、エジプトの軍勢すべてを飲み込み全滅してしまいます。

この映画を見た数年後に、アメリカ・ロスアンジェルスにあるユニバーサル・スタジオに行く機会があり、たまたま「紅海まっぷたつに割れる」特撮シーンの裏技を見ることができました。映画製作の工夫に感激しました。

    聖書の奇跡

“紅海の水が二つに割れる”ことは、まさに神様のなさった奇蹟です。この事柄は、聖書信仰の立場にある者としては、聖書に書いてある通り起こったと素直に理解をしています。したがって、映画を見ましても旧約聖書の史実に忠実に描いていますので、一層楽しむことができます。

この奇蹟と科学とは、矛盾するのでしょうか?この全世界は、全能なる神(God、創造主)が創造されました。自然界は、私たちが考える以上に規則正しく、自然法則に従って動いていることを、科学は明らかしています。全能なる神は、必要であれば、その自然法則を超えて働かれる、その時に起こるのが奇跡です。科学を信じるからこそ、奇跡も信じることができるのです。

全能の創造主が、この天地を造られ、今も統治をしておられると信じ、受け入れ、“科学と奇蹟は調和する!”と理解しています。紅海の水が二つに割れる様子は、まさに圧巻であり、こうした奇蹟を自分の目で見たイスラエル人は、神さまを半信半疑に思っていたとしても、心から信じるようになったことでしょう。

しかしながら、そのイスラエル人が、しばらくすると神様に不平不満を言い、反逆するようになる。これこそが、私たちの現状の姿です。絶えず、神さまにしっかり目を向けて歩まねば、失敗をする者であることを覚えさせられます。

「モーセが海の上に手を伸ばすと、主は一晩中、強い東風を吹かせて紅海の水を流れないようにし、水を二つに分け、紅海の一部を陸地とした。イスラエル人は、紅海の中の乾いた所を進んで行った。」(出エジプト記14:21~22 現代訳)

2017年714日  小坂圭吾



2017年6月21日水曜日

聖書の不思議「ビジョンは導く」

創愛キリスト教会
創愛キリスト教会・献堂式に出席

 先月、四日市市にある創愛キリスト教会の献堂式(顧問牧師・堀越暢治、主任牧師・宮崎聖)に参加致しました。堀越暢治(のぶじ)牧師が18年前に、新たな一つの家庭集会から始まり、創造主の慈しみと哀れみにより完成へと導かれたのです。4年ほど前、『創造主訳聖書』が刊行したころ、堀越先生の教会を訪問させていただくと約束したことが、献堂式に参加という形で実現しました。

新会堂建設は、主の恵みが特別に注がれるときでもあり、私も何度か会堂建設に携わる恵みにあずかりました。最初は、学生時代に韓国を訪問・謝罪の実として、日本軍による教会堂焼き討ち及びクリスチャン殺害事件のあった韓国・提岩里教会の再建です。

2回目は、30代の時、母教会(当時の高田馬場教会)の初めての新会堂建設の委員に加えられ、会堂献金の蓄えが少ない中、主がそれを実現してくださる様を体験しました。

3回目は、東京都より河川の治水工事の為に、会堂を移転してほしいと申し出があり、新築してわずか10年余の教会堂を東京都に売り払い、別の場所に会堂移転するというまさかの計画です。これを契機に千人会堂建設というビジョンに向かって歩みを進め(聖書キリスト教会・東京教会)、主なる神様が不思議な事をされる様を体験させていただきました。
献堂式

神の名について

創愛キリスト教会の特徴は?と言えば、聖書の創世記に記されている「創造」の真実を信じ、大切にしている教会です。人は、サルから進化した偶然の産物ではなく、天と地を造られたお方・創造主が、最高の傑作として造ってくださった存在です。

大学1年生の時に求道を始めた私は、まず創世記から読み始めたような記憶があります。「はじめに神は天と地とを創造された。」(創1:1 口語訳)何という素晴らしい言葉から始まるのでしょう。求道して間もなく、聖書を研究し天地の創造主が存在すると、素直に信じました。

 堀越暢治牧師が、18年前に開拓伝道を始められたのは、「神」の名は、日本では八百万(やおよろず)の神々と理解され、正しく伝わらないので「創造主」と呼び名を変えて伝道しようと決意されたのです。また、「神」という言葉を「創造主」に変えた聖書を作りたいと願われ奔走されました。

 堀越先生は、淀橋教会の峯野龍弘先生、韓国・オンヌリ教会(創造論に立って創造主なる神を宣教し今日のような教会に進展)故ハ・ヨンジョ先生の協力を仰ぎながら、創造主訳聖書刊行委員会を立ち上げて、念願の『創造主訳聖書』が刊行されたのです。

 日本人は、聖書の中で「神」と出てくると八百万の神と理解しながら読みますので、混乱が起こります。「創造主」と書いてあると“天地を造られた神”と理解しながら読むため、混乱が起こらず伝わりやすいのです。

創造をベースにビジョンに向かって

 創愛キリスト教会は、「創造をベースに99%へ福音を」というビジョンを掲げ歩んできた中、広大な土地・8000坪が与えられました。この土地の活用を模索する中、このたび新会堂が建設されました。

 旧会堂は、改修して「ノアの箱船記念館」としてオープンを予定、アメリカの創造博物館やアメリカから寄贈された化石、堀越先生が日本や世界中で自ら発掘した化石を館内に展示される由。創造の真実をダイナミックに伝える映像の上映、創造の歴史を学べる展示物(恐竜のオブジェやパネル)などの設置も行われるとのことです。

 さらに、ノアの箱船の出来事が真実であることを伝えるために、ノアの箱船の原寸大モニュメントの設置(全長150m ✕ 幅25m ✕ 高さ15m)による“ノアの箱船記念パーク”を作るビジョンに挑戦しています。これらの夢・ビジョンに向かって18年前に始められ、次第に形になりつつあることは、なんと喜ばしいことでしょう。

 聖書の言葉を固く信じ、創造主に思いをはせながら上からのビジョンをいただき、その実現に向かって前進する時、創造主が不思議な事をなしてくださるのです。“いのちの創造主”の素晴らしさをお伝えします。

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2017621日 小坂圭吾

2017年5月16日火曜日

今を生きる「良い習慣を身につける」


横浜・山下公園
毎日練習する

 長い間水泳をやっている孫のA子(中学2年生)が、いつのまにか県大会出場から全国大会出場するまでの実力になりました。彼女の母親が、水泳好きな事が引き金となり、習わせ始めたのです。子供4人すべてに習わせましたが、そこは得て不得手があり、A子が適正もあったのか、練習熱心で手抜きをしないでやるそうで、コーチも目をかけて腕がぐっと上がったそうです。

 彼女の日課を聞くと、毎日しかも朝晩と練習する、休む日は、年間数えるほどしかなく「こりゃ大変だ!」と感じます。別に苦しいとか大変だとかの言葉は無く、さらりとやっているように聞こえます。この一事を通して、何か大切なことを身につけているのだろうと思わされます。

定期的にやり続ける

スポーツというのは、週にできれば2回以上定期的にやり続ければ、体も出来て上手になるのだ、と中高年になりやっと知りました。ストレッチも、毎日やれば着実に体が鍛えられることも、数年前から実行して実感したものです。それまでは、やる日もあれば、忘れてやらない日もあり、今は、朝起きて10分間欠かさず実行しています。

ある時、習字を長年習いかつ子供たちにも教えている家人に聞いてみました。「習字は、あるレベル(師範)に達しても、毎週練習をし続けなければだめなのかな?」「そう継続してやり続ける必要があるのよ。毎回、墨をすり練習をして後片付けをする。これは大変だけど、続けないと実力はすぐに落ちるのよ。」続けないと力が落ちることは、どのような道も同じなのですね。

数年前から、「囲碁」を習い始めましたが、その中で教えられたのが小林覚九段(今までに1000勝以上達成)の言葉です。「勉強しても強くなる保証はない。勉強しなければ、確実に弱くなる。」この勉強する、努力する、続けることは、あらゆる分野、道に通じる事柄のようです。

生活の最優先事項

私たちクリスチャンにとってやり続けるべきこと、毎日の生活の最優先事項は、“デイボーション(静思の時)”です。私たち人間は、創造主なる神と交わりを持ち、対話し、意思疎通を図ることができるように造られました。

イエス様は、しばしば静かなところに退いて一人で祈られました。神の御子でさえ、絶えず神との交わりを必要としておられたのだとすれば、私たちに必要なことは言うまでもありません。神様に大きく用いられた人たちは、聖書に登場する人物は言うまでもなく、現代においても皆、神の御声を聞き、神に祈る習慣を確立していました。


“デイボーション(静思の時)”は、QT(Quiet Time)とも言われ、霊的な入浴の時間ともいえます。生活の中の罪を吐き出し、洗い清めていただき、新しい出発をする時間にもなるからです。

長い信仰生活の中で、絶えず教えられてきた良い習慣とは、“デイボーション(静思の時)を持つ”“家庭礼拝をする”の二つです。今まで人生の年代に応じてジグザグ、ヨチヨチしながらの実行でしたが、この二つは、恵みと感謝な事柄だと感じています。

 多くの教会では、“デイボーション(静思の時)”の大切さが語られ、指導されていることでしょう。長い間実行しつつも様々な問題に悩んでいる方、あるいは身についていない方もおありかもしれません。もっと聖書を深く学ぶにはどうすればよいのだろうか?とお考えの方もあるかと思います。


これらの事柄に良い指導を与えてくれる本が、「霊的成長をもたらす4つの習慣(クラス201)」(リック・ウオレン著、PDJ刊)です。心から、お薦めいたします。下記をご覧ください。↓


(全国のキリスト教書店でも販売しています。)



2017516日 小坂圭吾



2017年4月15日土曜日

祈り「東日本大震災から6年~風化させない」



奈良・東大寺
人災は避けられる 

 20113月の東日本大震災から早6年、東京オリンピックが話題になればなるほど、大震災のことは忘れてはいけないと筆を執ることにしました。この10年間に起きた世界中の地震の2割は、日本で起きているそうです。

東日本大震災による津波の被害ですが、三陸沿岸はリアス式海岸で、津波襲来の常習地です。明治および昭和の津波での教訓から、高台移転や様々な津波対策を立てた地域にもかかわらず、宮城、岩手県の地区のうち7割が、平成の東日本大震災で大きな被害にあっています。

「此処より下に、家を建てるな」との先人の残した石碑の教訓が生かされた所もありますが、いつの日か風化されてきたのです。 災害の悲惨な記憶がしだいに薄れ、不便な高台から離れる人々や津波の恐怖を知らない移住者の方々が、低地に家を建てるのです。“天災は避けられないが、人災は避けられる”との言葉が、迫ってきます。

福島原発の事故

多くの人々の故郷を奪った事故の最大は、東京電力・福島第一原子力発電所事故です。国際原子力機関(IAEA) の調査団は、20116月に査察の結果を提出し「事故の要因は、高さ14 メートルを超える津波によって、非常用電源を喪失したことである。日本の原発は、津波災害を過小評価していた。日本の原子力発電所は、安全対策の多重性確保を行って、あらゆる自然災害のリスクに適切な防御策を講じるべきだ。」と述べています。

原発事故による避難者は、ピーク時は16万人強でその半分8万人を割る人々が、今なお避難生活を余儀なくされています。除染が行われ避難解除が実施されているとはいえ、すでに6年間も放置されたところは、その惨状があまりにも悲惨というべきでしょうか。原発事故の厳しさについて、考えさせられます。

6年余の日本は、原子力発電に頼ることなく、色々と無理をしながらも電力の安定供給を行うことができました。原発の再開をしなくとも、日本は困らない状況ではないかと考えたくなり、福島原発の事故を見ると、リスクがはるかに大きいので安全性を重視したくなります。

日本全体のエネルギー調達については、➀コスト ②供給の安全保障 ③地球温暖化  ④安全性 の4要素を最も満足させるようにエネルギーの種別、地域を分散したエネルギー政策を立案しているとのことです。大雑把に言えば、電力安定供給を重要視し、長期的には再生可能エネルギーを増やす方向に進んでいると考えれば良いでしょうか。昨年、我が家も長期的に考え国全体に役立つことだろうと、“太陽光発電”を設置しました。

今何ができるだろうか?

この1か月間ほど、NHKでは復興の様子を様々に取り上げていました。津波で大損壊を受けた地域の復興、原発事故の復興は、まさに始まったばかりというところ。今もなお多くの方々が、避難生活を余儀なくされている現実は、厳しいものを感じます。

私たちは、今何ができるのでしょうか。手軽にできることは、被災地の産物を買うことです。特に、福島、宮城、岩手産の産物を少しでも意識して買っていくことです。

第2は、現地訪問です。観光旅行でもいいですし、とにかく現地に行って楽しんで、復興状況を知ることです。百聞は一見に如かず。その場所でお金を使うことが、小さいけれども出来ることです

最後に、日本列島を襲う大地震は、今後もあることは疑う余地もなく、予想さえも出来ないことが起こりえます。二度と原発事故が起きないことを願います。この事故を通して、現在、原発施設の近くに住んでおられる方々には、迷惑施設を押し付けているのだという自覚と、私たちの担うべき原発リスクを負ってもらっていることを忘れてはならないと思います。

風化させないための努力として、語り継ぐとかはその一つですが、今年また“語り部ガイドツアー”に参加し、復興の状況をまじかに感じ見て来たいと考えています。

2017年4月15日 小坂圭吾


2017年3月23日木曜日

今を生きる「失望を乗り越え、イキイキと」


横浜みなとみらいホール・パイプオルガン
元気はつらつ?

皆さんは、毎日元気はつらつと活動をしておられますか?年中、元気はつらつという方は、少ないかもしれません。病気になったり、仕事や人間関係がうまくいかないで落ち込んだり、失望したり、うつになったりする、それほどではないが今一つやる気が出てこないこともあるものです。

私も何度も、落ち込む、失望する、やる気がなかなか出て来ないことを経験してきました。人生経験を積み重ねますと、比較的早く立ち上がることができるようになっています。

今年に入って、人間関係の思わぬトラブルに会い、久しぶりに落ち込む、失望した時がありました。これも益することがあるだろうなと思いながら、数日も経過すると急転回し感謝なこととして解決に導かれました。心の整理も入れれば、1週間はかかりました。

やる気が今一つ出てこない

一番困った経験は、あれやこれやの仕事とそれとは別のトラブルが一挙に解決して、ほっとしたのか、次のことになかなかやる気が出てきません。特段困ったことがあるわけではないのですが、やる気が今一つ出てこないのです。皆さんも経験がおありでしょうか? このような時の処方箋について、自分を題材に考えて見ました。

 まず考えるのは、その原因です。やはり、心も体も疲れているのだろうと思いあたり、家人の意見も聞いてみました。何年もかけてやってきた事柄が、一区切りついたのでやれやれ!疲れが出てきたのだな。それにしてもやることを多く抱えすぎだと思わされます。
 
 1週間ほど休むかと思いながらも、やるべきことがあり走らねばなりません。今日という日をやる気を起こすのは、私の場合、ラジオ体操をやる、散歩、運動するかして取り組み始めますと“やる気のスイッチ”が入ってくれます。それでも、1日も経過すると“やる気のエネルギー”が切れる場合、これは十分の休養が必要で、旅行か、温泉にでも行き休息です。

失望という病気

やる気が出ないという場合は、そこにはいろいろな原因がありますが、一番あり得るのが「失望」です。ある事柄に失望をしてヤル気にならないということです。「失望」という心の病気と言っても良いのではないかと思いますが、人は誰でも日常的に失望します。立ち直ってもまた再発し、あなたが失望すると他の人々も感染して失望してしまう感染力もあるのです。

なぜ失望するのかについて、原因を考える必要があります。多い原因の第1は、「疲労困ぱい」です。単に燃え尽きただけのことです。第2は、「挫折してあきらめる」ことです。フラストレーションがたまり、望んでいる方向の行く手をふさがれ、目標を失う、そしてあきらめることです。

第3は、「恐れ」です。これはなかなか気が付きにくいのですが、失望をもたらす恐れを抱いている場合です。批判や気まずさに対する恐れ、新しい一歩を踏みだす事への恐れ、プレッシャーに押しつぶされるのではないかという恐れ、完璧でなければならないという重圧から来る恐れなど。この場合は、“ここから逃げ出したい”いう現実逃避の欲求が伴うのです。

失望を乗り越える

これらを乗り越えるには、どうすればよいでしょうか。第1の場合は、十分に休みを取ることが最初です。そして、やる気が整ってきたところで、今までのやり方で良かったのだろうかと振り返り、疲労困ぱいの原因を探り、仕事のやり方等について、全面的に見直しすることです。疲労困ぱいになり、ストップをかけられた神様には、感謝することです。私も何度か経験させられ、それまでの色々なことを全て見直しました。

第2、第3の場合は、目標がよかったかを見直すことも必要かもしれません。目標をあきらめるのでなければ、別の視点で新たな取り組みを試してみることです。失望した時は、状況に心を奪われるのではなく、神に焦点を合わせて、神の助けをいただくことです。そして、失望に立ち向かい、失望と戦うことです。私たちの戦いは、霊的な戦いです。悪魔が最も頻繁に使う“失望、落胆”という手段に陥ってはなりません。

私の場合を振り返ると、失望してヤル気にならないと言いながらも、実は、自分が新しい一歩を踏み出すことに躊躇し、色々な恐れや重圧もあって、逃避しようとしていたのだと気が付かされました。祈りながら、そのことがわかり逃げないぞと決断させられ、挫折することなく、前に進むことにしたのです。 

2017年3月23日 小坂圭吾



2017年2月21日火曜日

コーヒーブレイク「現代訳聖書(電子書籍版)を読む」


聖書はわかりやすいですか?

「一度は、聖書を読みたいものだ!」と思う日本人は、多いのではないでしょうか?私も大学に入ったら聖書は読んでおきたいと願い、教会の門をたたき求道につながりました。若さもあって「古典だから難しいのは仕方ない!」と思って読んだものです。

今になっても、聖書はわかりにくいと思っています。一般的評価も「聖書は分かりにくい」です。聖書はベストセラーですが、読むだけで分かる翻訳になっていないので、途中で挫折した方が多く、読まれずに“積んどく状態”だと思われます。

信仰生活が長いと、読んでわかったような気持ちになって進みますが、ちょっと突っ込んで考えると何を意味しているのか分からないことが多々あります。そのような時は、「現代訳聖書」を開いて「ああ、こういう意味だ」と参照しています。

もう20数年も前からでしょうか、デボーション用聖書として読んで分かる「現代訳聖書」を使うようにしました。読んでそのまま理解できるのです。

聖書には2種類あり

聖書は、翻訳による分類をすると「原語に忠実」な聖書と「原文の意味に忠実」な聖書の2種類に分けられます。『新改訳聖書』、『新共同訳聖書』、『口語訳聖書』が前者の“原語に忠実な聖書”であり、『現代訳聖書』が後者の“原文の意味に忠実な聖書”になります。

「原語に忠実」ですと、2千年以上も前の原語をそのまま訳すわけですから、当時と風俗習慣が違う私たちには、理解できず良くわからないのです。時代背景が異なる上に、ユダヤ的表現法が随所に見られたり、昔の度量衡や貨幣が出てくる等々、理解を困難にしています。

これらの問題を解決する翻訳方法に「原文の意味に忠実」に訳すやり方があります。全世界で出版されている翻訳本については、これが常識として行われており、弊社パーパス・ドリブン・ジャパン(PDJ)刊行の本は、全てこの原則で翻訳をしています。

現在、全世界で8000万部のベストセラーとなっている『人生を導く5つの目的』(リック・ウォレン著、PDJ刊)は、世界85か国語に翻訳されていますが、この85か国語に翻訳されたものは、「原文の意味に忠実」に訳されたものです。

リック・ウォレン牧師は、この本の中で約1000近くの聖書箇所を引用し、15の英訳聖書を使用しておられます。いろいろな訳を比較することが助けになるという理由からですが、これら15の英語訳聖書を見ても、「原文の意味に忠実な聖書」が大勢を占めています。

原文の意味に忠実

この「原文の意味に忠実」という翻訳理論を提唱されたのは、アメリカ聖書協会の翻訳主任であり言語学者でもあるユージン・ナイダ博士です。彼が主張したのは、「ダイナミック・エクイバレンス」(動的対応訳)という翻訳理論ですが、彼は次のように述べています。

「翻訳とは、元の言語で表現されているメッセージを、その意味内容において、次にその文体において、最も自然に対応するものを、訳そうとする言語で生み出すことである。」すなわち、歴史、社会、文化の違いを考慮に入れて原文の意味に忠実に訳すということです。このやり方によって、読むだけで分かる聖書翻訳になるのです。

 
 この翻訳理論によって訳された聖書は、英訳聖書では当然ながら大きな役割を担っており、主流を占めておりますが、日本語では、尾山令仁訳『現代訳聖書』だけです。読むだけで分かる聖書が、今後、日本語でもさらに数多く出版されることを願ってやみません。

横浜ランドマークタワーより

現代訳聖書(新約聖書)【電子書籍版】を刊行

『現代訳聖書』は、1983年初版刊行から30数年が経過、その間、尾山令仁牧師が修正を加えられながら、版を重ねてきました。30数年も経過しますと、日本語の使い方も変化がみられ、現代訳聖書刊行会として改善の意見も色々と集約し、反映しました。ここに、改訂新版(11版)として、まず新約聖書を電子書籍版として刊行する運びとなりました。

“アマゾンキンドル”にてご購入後、スマホ、タブレット、パソコン等でご利用できます。“アマゾンキンドル”が全世界での一番のメジャーであり、今後のIT技術の進歩に追随してくれるので安心です。

ぜひ、読むだけで分かる聖書・『現代訳聖書(新約聖書)【電子書籍版】』を座右に置かれて、日々のデボーションに聖書研究にお役立てください。家族、知人や友人にお勧めいただければ、幸いです。価格もお求めやすい価格、キンドル価格750円(税込)に設定してあります。皆様のご利用をお願いいたします。

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2017年2月21日 小坂圭吾

2017年1月19日木曜日

健康余話「病気を治すには、食生活の改善を」


薬を生涯飲み続ける? 

日本人の平均寿命は長くなる一方ですが、「健康寿命」(健康で元気に活動できる期間を表す)は、それよりも10年も短いのです。若い人からお年寄りに至るまで健康を害して、その挙句に医者と医学の進歩に厄介になり、薬に頼る生活になっている現状があります。

それは、特に食生活の無知によることが大きく、危険と知らずに食べて健康を害しているのです。人生の最後の時期に、寝たきり、薬漬けになり10年以上も過ごさねばならないのは、とても悲しいことです。

そのように言う私も、健康全般に十分に留意をしながらも、食生活について十分に理解をしてないことを思い知りました。一昨年秋に、狭心症の疑いでやむなく入院して、それとわかり手術をしてステントが1本入りました。

その後、血液をサラサラにする薬を飲み始め、最初、副作用が出て、変えてもらって落ち着きました。1年間、悩みながら薬を飲み続けて「もう薬を飲み続ける生活を辞めよう」と思い、薬に頼らない良い方法があるはずだし、それに切り替えようと学び実践しています。

健康保持には、食生活の改善が一番

健康については、今まで教会を通して教えられ、色々と本も読み、実戦してきました。特にこの1年余、色々と学んだことの結論は、「健康保持には、薬に頼らないで食生活の改善が一番」、ずばり自然食療法をすることです。

自然食について、長年家人に任せて、自分自身で「何を食べるのが良いか、何が悪いか?」について確かなことを知らず、他人任せにすることではないと気付きました。

自然食と言いながらも、野菜や果物に農薬が多く付着したり、食品添加物の多い食品を知らずに食べていては、体を害してしまいます。外食をする、お弁当を買って食べる等が、全体の少なくとも3040%あるとすれば、その時に何を食べて良い/食べてはいけないかがはっきりしてないと、健康保持はできないのです。

銀座に事務所を構えて仕事をしている人が、こんな話をしてくれました。「銀座で昼食に500700円くらいのものを食べるとしたら、よほど気をつけないと何を食べさせられているか分かったものではない。土地代を考えるとそんな値段で提供できるわけがない。」

正しい食物こそ万病の薬

色々と学んだ中で、森下敬一博士の言葉が心に残ります。「正しい食物こそ万病を根治させる本当の薬である。」医療・薬の進歩については、否定するものではなく、私も正しく使えば大いに歓迎です。

狭心症の疑いの治療については、その進歩に驚かされ感謝しました。ただし、飲み薬は、何らかの副作用があり、急を要するときは必要ですが、長く使うのは危険を感じるのです。狭心症の疑いで手術後、飲み薬で副作用に悩まされました。

人間は、食べなければ生きることができません。当たり前のことですが、食事によって人間は多大な影響を受け、食べ物によって作られたのがこの私の体であり、人間なのです。食事によって、病気や肥満にもなり、健康にもなりえます。

自然食に徹する 

私が実践している食事は、玄米菜食中心で、無農薬有機肥料で栽培された自然食品です。玄米食は、もう30年近くになるでしょうか。肉は、できる限り少なくして魚中心で、家人の味付けは薄味です。できる限り、自然食に徹したいと願っています。

食品添加物については、色々と勉強して驚かされ、避ける努力をしています。(詳しくは、2015225日:健康余話「食品添加物について」をご覧ください。)かなり注意していましたが、最近、食品添加物の中で食べてはいけないものを知らずに食べていたものがあること発見しました。

その点、生活クラブ生協が提供しているものは、それをしっかりチェックしていることを知り、改めて感心しました。家人にとっては当たり前でしたが、無知な者にはわからなかったのです。
玄米菜食、自然食については、私の教会でも多くの方々が実践しておられ、教会を通して様々なことを教えられ感謝しています。
 
 最後に、1冊の本をご紹介します。「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す~50歳からの食養生」(森下敬一著、講談社)です。森下敬一博士(医学博士)は、お茶の水クリニック院長であり、わが国自然医学の最高権威でいらっしゃいます。この本は最近刊行され、いかにして体調不良や病気から自分を守り、健康で過ごすための“食養生”について書かれた本です。若い人からお年寄りまで、お薦めいたします。



2017119日 小坂圭吾