京都・嵐山 |
先週、都内に向かって電車・バスに乗って出かけ街を歩くと、マスクをしている方が、例年以上に多かったです。やはり新型コロナウイルスによる肺炎の感染が、大きく影響しているようです。
寒いのが苦手な私は、早くからマスクをして、花粉の頃になるとマスクは必須です。10数年前は、マスクをする人はそれほど多くはなく、ちょっと気恥ずかしい感じでした。新型コロナウイルスだけでなく、例年のインフルエンザも要注意で、どちらにしても体調管理と予防が欠かせません。
予防には、マスクと手洗いが必須ですが、手洗いには石鹸を使い、親指、指と指の間、爪までも洗うようにとの指導を見て、なるほどと思わされました。咳やくしゃみをするとそのしぶきが飛び、1回で飛散する飛沫粒子は咳で約10万個、くしゃみで約200万個とも言われます。
そこに沢山のウイルスが含まれていて、感染するのです。マスクは、感染の拡大を防ぐ「咳エチケット」とでも言うことが出来ます。
ストレスが色々な不健康のもと
「養生をするには、まず心気を養うことである。心と気をおだやかにし、怒りと欲を抑え、いらいらや心労を減らし、心を苦しめず、気をそこなわないのが、心気を養う方法である。」
(貝原益軒『養生訓』より、現代語訳)
身体に強い関心を持って養生せよと説いた貝原益軒ですが、養生の術として、心の平静を保ち、心の不安を除くことが第一と言っています。今で言うストレスをのぞき、平安な心で過ごすことが健康のもとなのです。
長い人生で、誰もが病気になりますが、その病気の原因に「ストレス」があり、不健康のもとをつくっています。「ストレス」には「悪いストレス」だけでなく「良いストレス」もあります。「良いストレス」とは、夢、目標、やるべき仕事、スポーツ、良い人間関係など、自分を奮い立たせる、勇気づける、元気にしてくれる刺激とその状態のことで、人生を豊かにしてくれます。
「悪いストレス」とは、過労、悪い人間関係、不安など、自分の体や心が苦しくなる、不愉快な気分になる、やる気をなくす刺激とその状態のことをいいます。「良いストレス」も度を過ぎると不健康になり、ストレス解消、たまったストレスをのぞくことは不可欠です。
心は七分目で軽く、感謝する
「ストレス」について心がけている事ですが、それは、「腹は八分目、心を七分目で軽く」です。心については「計画や目標は七割達成できたら、まずまずと満足する」ことです。
このことを息子に話したら、「今の立場は、それでいいのだろうが、若いときは難しいのではないの?100%達成ではないの?」と反論されました。確かにそうかも知れないなと思いますが、そのときは納得したのですが、しばらくこのことを熟成させました。
このことを息子に話したら、「今の立場は、それでいいのだろうが、若いときは難しいのではないの?100%達成ではないの?」と反論されました。確かにそうかも知れないなと思いますが、そのときは納得したのですが、しばらくこのことを熟成させました。
結論は、やはり“七割達成で満足!”がよいと考えるに至りました。何事も、貪欲に取り組むことがよいことだと考えがちです。特に若いときに百点満点を狙って、70点だと甘いのではないかと思いがちです。
考えて見ますと、その時点で70点ならそれで満足する心、感謝する心を持った方がどれ程よいかわかりません。もちろん百点を目指していても、少し心を切り替えて『続きは明日できる』と感謝を持って終わるほうが、ストレスが少ないことは言うまでもないのです。
ストレスを強く感じる人には、常に百点満点でないと納得できない人が多いといわれます。『頑張る』という言葉で自分を追い込んだとしても、ときには肩の力を抜いて『ほどほど頑張ればそれでいい』というのはどうでしょうか。
『今日できなかった』ではなく、『続きは明日できる』という肯定的な表現が、気持ちを楽にしてくれます。うまくいかないことを急いで解決しようとしないで、しばらく放っておいて熟成を待つのもストレスの解消です。
私は、50代の半ばにビジネスをしながら、神学校に行く決心をしました。「その当時、人生80-90年だから、今ここで学びをしておいたほうが先にキット役立つだろう」。そのとき、私の尊敬する知人(牧師)が「是非、心を軽くして学んでください!」と言ってくださいました。
短い言葉でしたが、心の深くに入りました。普通4年で卒業ですが、経営の一端を担う仕事の責任もあり、1年は中断というときもありましたが、「ちょっとだけお休み!」と考えて、挫折することも無く、7年もかかりましたが無事卒業しました。心を軽くして!心は七分目で!これからも歩んでいきたいと思います。
「感謝の心を持つ人になりなさい。」(コロサイ 3:15 新改訳)
2020年2月17日 小坂圭吾