紅梅 |
オンラインで一緒に
コロナ禍の緊急事態宣言が延長され、巣ごもりがさらに続きます。オンラインを使っての礼拝、講演会、懇談会、趣味の会ミーテング、役員会・理事会等、「オンラインもなかなか良いぞ!」とこの1年色々やってきました。
特にこの半年は、オンラインでの良さを何かと享受してきたように思われます。遠方の方との交流では、スカイプ、ZOOMとかラインによって、顔を見ながら話せますので、かなりの満足度はあるようです。
家人が、カナダの娘と週に一度くらいの交流、教会の人達とは、二人だけの聖書中心のスモールグループをやっているのは、人と人とのつながりを深め、お互いに良い時間になっていることでしょう。
遠隔地でも一緒に歩んでいることが実感できる、オンラインだからこそ出来る素晴らしさです。その反面、「早くコロナ禍が収束して、直に触れ合って交流したいものだ。」との思いも強くなってきています。
多くの人に支えられて
毎年1月に、「聖書関連団体懇談会」が、銀座の日本聖書協会の会議室で開催されます。今年は関係12団体が集まりましたが、コロナ禍のために、オンラインZOOMでの開催になりました。
出席者は、聖書そのものに関連した活動をしている団体の方々ですが、私は、現代訳聖書刊行会および創造主訳聖書刊行会を代表して出席しました。それぞれの団体が、午前中から午後に少しかけて1年間の活動内容を報告し、その後、これからの課題について話し合います。
それぞれの報告・意見や議論を聞きながら、時代の流れ・動きを受け取り、参考になるヒントをいただきます。1年ぶりにお会いしますので、挨拶や感謝を述べる等、一緒に集まるからこそできる事柄です。
この数年にわたっては、『現代訳聖書・改定新版』のプロジェクトを推進していましたので、この懇談会を通して、いくつかのヒントや良いソフトの紹介等をしていただきました。一緒に集まり、交流をしていたから中から生まれた素晴らしい助けでした。
一冊の聖書を作るには、企画に始まり、献金を募る、翻訳、編集、校正、装丁、イラスト、カバーデザイン、チラシ、広告に至るまで、実に多くの方々の祈りと協力・アドバイスをいただいています。背後にあって、主なる神様が導いていて下さったことを心から感謝しています。
神さまのご計画
神さまは、私たちが一人で孤独に生きていくのではなく、他の人々と関わりを持ちながら、共に神の目的に生きるように計画されました。私たちは、互いに他者を必要としている存在であり、周囲の人々と“一緒に生きる”ことが神さまのご計画であり、二人は一人に勝るのです。
“一緒に生きる”とは、交流・交わりを持ち、その友情を深めることです。聖書が教える「愛に生きる」ことであり、その関係の中で最も大切な「愛に生きる」ことを学んでいくのです。
『人生を導く5つの目的』を始めて読んだ時、私に衝撃を与えた事柄は、“神は、関係こそ人生のすべてであると言われる“という箇所でした。“人生のすべてであって、一部ではない”ということです。
神を愛し、人を愛することの二つが、最も大切なことと理解しているとはいえ、“関係こそ全て”という具体的なレベルで実行できているか、その認識もきわめて弱かったのです。私たちの人との関係は、毎日のスケジュールの中で、無理やり後から押し込む、後回しにしている現状があります。
人のために時間を作る努力をしているとはいえ、優先順位のトップに来ていません。優先順位が高いことは、どれだけの時間をそのために費やしたかによって図ることができますが、その時間がどれほど少なかったことでしょう。
“関係こそ人生のすべてである”ということに気がついてから、そのことの努力をするようになりました。人間関係は、煩わしいことも多くありますが、お互いに交流し、交わることを通してこそ、私たちの人格もまた磨かれていきます。
煩わしいこと以上に良いものが与えられる、神が与えてくださる恵みです。なるほど、“人生は一緒の方がいい”と、小さな経験ですが答えることができます。
「兄弟が一致して一緒にいることは、なんとすばらしく、楽しいことだろう。」(詩編133:1 現代訳)
2021年2月15日 小坂圭吾