2013年8月14日水曜日

祈り 「バンクーバー・リトリート(2)」

 
           
       山と海と空
 バンクーバーの特徴は、自然が多く人が少ないところです。すぐ近くに山あり海あり、そして公園ありゴルフ場あり、夏は空がきれいです。ダウンタウンのホテルの少し高い所から眺めると、これらの山、海、空が見え、朝は少し曇っているかなと思っていてもまもなく雲一つない晴天の一日となります。その空のきれいさがビルの窓に映り、ガラスから出来ているビル群に映えて綺麗で“ガラスのまち”と言われるのでしょう。

観光スポットはダウンタウンに集中していますが、買い物ならロブソン通り、とはいってもそんなに人は多くなく、のんびりと歩くだけでも良いものです。バンクーバー発祥の地・市内で最も古い場所・ギャスタウンは、土産を買うには手ごろな場所で、案内され少しばかりお土産を買いました。ここは、一時さびれてゴーストタウン化してしまい、再興計画によりバンクーバーを代表する観光地に変わりました。石畳のウオーター通りには蒸気時計があり、15分ごとに周囲に汽笛を響かせていますが、新旧がほどよく調和しているのもバンクーバーの良さでしょうか。

自然を満喫するならスタンレー・パーク、周囲の1方向だけが市街地に接し、他の方向は全て海に囲まれ素晴らしい雰囲気を醸し出しています。かつて散歩したことがあるニューヨークのセントラルパークよりも大きく、東京・日比谷公園の約25倍ですから、「これは、でかい!」と思った通りです。

 公園内にあるプロスペクト・ポイントからは、ノースバンクーバーに向かうライオンズゲートブリッジが良く見え、絶景ポイントです。バンクーバーを一望するには、この橋を渡り2010年冬季オリンピックの競技場にもなっているサイプレス山に登ると、バンクーバー全体を俯瞰することが出来ます。どうも高い所から見るのが好きな私は、この景色には満足でした。

  公園が多く大きいことに加えてゴルフ場も多く、市内には8ヵ所余もあります。車で20分も走ると行くことが出来、ゴルフ好きの人には天国です。私の知人は、仕事が終わって6時ごろから9時ごろまで(夏の日没は22時前くらい)、バッグを担いでゴルフ場が閉鎖されるまでプレーをする由。上手なこともあって、早く回ると18ホール周りきるとのことで(これはスピード違反、でも大丈夫!)、彼にとってはトレーニングであり、料金も安いとのことでした。

       QT(Quiet Time
   ところで、リトリートの意味ですが、国語辞書(大辞泉)によりますと” 撤退、避難、仕事や家庭などの日常生活を離れ、自分だけの時間や人間関係に浸る場所などを指す”と説明されています。バンクーバーに行くときは、リトリートと言うつもりはありませんでしたが、帰国してブログを書きながら、“これぞリトリートだった”と思うようになりました。 

 バンクーバーでの朝は、ともかくゆっくりしようと考えました。幸いなことに二人とも時差ボケもほとんどなく(それほど柔軟ではありませんがー)、早寝早起きで朝食が済みますと、夫婦二人でQT雑誌「リビングライフ」を使い家庭礼拝です。個人のQT(Quiet Time静思の時、デボーション)でも使っていましたが、少し前から家庭礼拝でも使い始めました。

 QTは、20数年前から「羊群」を通して訓練され、他のデボーション雑誌も幾つか使ったことがあります。今年のはじめ頃「リビングライフ」を贈呈していただき、試しに使ってみましたら、これがなかなかに素晴らしい。どんな点かと言えば、御言葉について福音的な解説を施し、それに対して自分で考えるように「黙想」と「適用」の質問を提示しています。これによって、御言葉を生活に結びつけてくれるのです。更に“私の黙想と適用”や“黙想エッセイ”が書かれており、その他にも色々と行き届いています。じっくりと取り組みますと、心が探られ霊的に整えられます。

 QT雑誌の重要ポイントは、御言葉を読みその個所について的確な「黙想」と「適用」の質問を提示してあるかどうかではないでしょうか。この的確な質問により静かに黙想して霊的な深みに導かれ、その日のスタートに元気が与えられます。一人ではなく二人でこのQTを持てたことが、素晴らしいリトリートになった要因の一つであっただろうと思います。

「ふたりでも三人でも、私の名において集まるところには、わたしもその中にいるからです。」(マタイ 18:20)

2013年8月13日     小坂圭吾