新型コロナウイルスの世界全体の感染者数が、累計で1億人を超えました。世界的大流行の収束の見通しは立たず、日本でも在宅勤務や外出自粛‐‐‐コロナ禍の巣籠もり生活が続きます。
私たちが健康で過ごしていくためには、何が重要なのか、よく言われるのが健康の4要素です。①適度な運動、②正しい食事、③心の平安、④十分な睡眠 私は、これにもう一つ ⑤やりがいのある事 を加えます。仕事、ボランテイア、孫の世話、家事、趣味でもOK、他の人のために役立つ何かを絶えずしていくことです。
60歳過ぎから第二の現役を始めて、十数年になりますが、眠る前に、必ずその日の感謝なことを思い出しながら「明日もあの事、この事をしなければ‐-!」と思いつつお祈りをして眠ります。
いつでしたかふと、「明日やるべきことがあることは、何とも感謝なことだ」と思わされ、これも健康に重要な要素だと気がつきました。
健康は心の姿勢から
貝原益軒の最高の健康読本「養生訓」は、今もその秘訣は変わらず、彼が83歳の頃に著わした江戸時代のベストセラーです。
「庭に草木を植えて愛する人は、朝夕心にかけて水をやり、土を盛り、肥料をやり、害虫をとってよく養い、その生長を喜び、衰えるのを見て悲しむ。草木に対してでさえそうなのだから、尊くかつ重い自分の身体を大事にするのが当たりまえだ。その自分の身体を草木ほどにも愛さないとは一体どういうことか。」
「生まれつき元気で、身体の強い人でも、養生の方法を知らず、朝晩不摂生をして元気をなくし、日夜精力を減らして、寿命にも達しないで早死にする人が多い。また、生まれつき虚弱で病気がちの人でも、よく摂生して保養すれば、逆に長生きすることも出来る。」(養生訓より、現代語訳)
彼が生きた江戸時代は、「人生50年時代」ですが、『人間の寿命は百歳を定命とする』と言っています。養生の心がけしだいで長寿を保つことが出来、短命で終わることもあると述べています。
「体の健康について、一番大事なことは、本人の健康になりたいという意志である」と教えられます。その心(意志・気持ち)と身体とは密接な関係があり、心の健康が損なわれれば身体の健康も損なわれ、逆に、身体の健康が損なわれれば心の健康も損なわれます。
もちろん例外もあり、作家の三浦綾子さんのように、多くの病気を抱えながらも、その使命を果たされた方もあります。私たち凡人は、体調が悪いと心も病む、意志も弱くなります。
普通に努力をすれば、健康を維持できるのですから、体の健康について強い関心を持って励む、ほんのちょっとの努力が必要です。
適度な運動~歩行速度を上げる速歩
人生100年の時代、”健康な人生を送りたい”という気持ちをしっかり持つことが勧められています。貝原益軒の言葉、”健康に関心を持て!身体に強い関心を持て、養生せよ”を受けて、その健康の中で第一は、”適度な運動“です。
コロナ禍にあって、歩く機会がめっきり減っていないでしょうか。運動と言えば、やはり一番手軽で効果が大なのが早歩き、脚を鍛えることです。脚の筋肉は、第二の心臓と言われ、ふくらはぎにポンプ機能があり、血液の循環を助ける働きがあるのです。
早く歩くと筋肉が増加し、脚のポンプ機能が高まり、心臓への血流が良くなります。そうすると、心臓の働きが活発になり、体の隅々に血液が送られ、全身の健康維持につながるのだそうです。
寿命も延びますので、歩行速度は、私たちの健康と生命力のバロメーターとも言えます。歳を重ねると歩行速度が低下してきますが、効率よく体力向上が期待できるものに、「インターバル速歩」というウオーキング法があります。
近年の研究では、単なるウオーキングでは筋力・持久力の向上が見込めないと言われ、新たに開発されたのが『インターバル速歩』です。
ややきつめの早歩き(ややきついなと感じる程度)と、ゆっくりした歩きを3分ずつ交互に繰り返すやり方です。1日30分以上(10分ずつの小分けでもOK)、週に4日以上で、生活習慣病の改善につながるとのことです。
運動について、私も色々と工夫しながらやってきましたが、これが一番効率も良く体力増進に効果的だと納得して取り組んでいます。
「愛するあなたが、魂においていつも恵まれているように、すべての面で恵まれ、また健康であるようにと私は祈っている。」(ヨハネの手紙第3 2節 現代訳)
2021年1月29日 小坂圭吾