2021年9月23日木曜日

喜び・感謝「新しく力を得る」

 

翼を広げる鷲

コロナ禍での交流

コロナ禍「第5波」の緊急事態宣言が続いていますが、急速に感染者が減ってきていることは、うれしいニュースです。厳しいコロナ禍にあって、3密を避けてのオンラインによる礼拝、ラインやZOOMを使っての会議や交わりが、ほんとに定着しましたね。

この数か月間、我が家では、横浜・川崎、東京、バンクーバーとそれぞれの地で暮らしている家族と、色々と交流・交わりをしています。日曜日の礼拝については、参加した礼拝の要約をメールかラインで送り、その反応がやりとりされます。

何かイベントがあれば、写真・動画を撮ってコメントを付けてラインで送信です。声による励ましが送られてきて、ありがとう!の返事もできます。定期的には、ラインで顔と顔を合わせて話をしますが、これらをうまく使うと、リアル以上の交わり・交流が出来て感謝です。

新しく力を得る

最近読んだ本に『積極的考え方の力』(ノーマン・・ピール著)があります。その中に、エネルギーの源について書いてある箇所が目に留まりました。フランク・ヒラーというメジャー・リーグの選手が、高熱があったにもかかわらず、試合に登板して、余力を残して完投したというお話です。

試合後には、体重が減るほどだったが、試合中、失われつつあるエネルギーを取り戻すために彼がやったのは、聖書の1節を繰り返すことでした。

「主を待ち望むものは新しく力を得、鷲のように、翼を広げて上ることが出来る。走っても力衰えず、歩いても疲れない。」(イザヤ書 4031節 新改訳)

彼はピッチャーマウンドにいるときに、この節を暗唱することで力を取り戻して、完投したのです。彼は、「エネルギーを生み出すために、力強い考え方を頭に送り込んだ」と説明しています。

信じる気持ち次第で、エネルギーを増すことが出来るのです。この本の著者は、ニューヨークで50年にわたって牧会している牧師であり、共感を覚えながら読みました。

この個所を読んだ時、これだという聖句を繰り返して暗唱することは、とても力を与えられることを思いだしました。その日の朝、ミニストリーの奉仕で東京に行かねばならず、上記の暗唱聖句を、その日実行することにしました。

実は腰痛が3週間以上も続き、色々と難渋していましたが、繰り返し聖句の暗唱をしました。(昨今は記憶力も悪くなり、何回も繰り返しが必要です。)1日経過してみると、守られていたことにほんとに感謝しました。

エリック・リデル

『炎のランナー』エリック・リデル

1年延期されたオリンピック、パラリンピックは、様々な批判と困難を乗り越えて開催され、日本としての責任を立派に果たしました。日本人選手たちの目覚ましい活躍にも、力をいただきました。

このような時、忘れられないのが、かつてオリンピックという舞台で素晴らしい証をしたスコットランド初の金メダルリスト「エリック・リデル」です。彼の活躍は、アカデミー賞(作品賞)受賞映画『炎のランナー』に描写されています。

エリック・リデル (Eric Henry Liddell19021945年)は、イギリスの陸上競技選手として1924年パリ・オリンピックの100メートル競争に選ばれました。競技の日が日曜日、彼は敬虔なクリスチャンで「日曜日は礼拝の日として守るべきである」と信じていたため、競技に出場することをためらい、苦悩の末に不参加を決意。

優勝を期待していた英国の民衆から非難を浴び、マスコミに酷評されます。彼は400メートルに出場し、47・6秒という世界新記録で優勝、この記録はその後20数年間破られませんでした。こうして、「スコットランドスポーツ界の裏切り者」が、「スコットランドの英雄」に返り咲きました。

「勝利の秘訣は何ですか?」と質問され、「前半は自分で精いっぱい走り、後半は神の助けでもっと速く走ります」と答えています。その後の彼は、アスリートとしての栄光を捨て、23歳の若さで中国への福音宣教に旅立ちます。

天津を中心に20年近く福音を伝えて、戦火が激しくなり捕虜として収容され、1945年に病死しました。獄中においても福音を伝え続けたエリックは、与えられた人生のすべての行程を走り尽くし、天国に召されました。

エリック・リデルには、どこからそんな力が湧き出てきたのでしょうか。彼の偉業は、すべて「神を第一」とする彼の信仰から、主なる神様からくるものです。彼は自分の力ではなく、主を待ち望み、主の力によって走り続けたのです。

主を待ち望み新しく力を得て、翼を広げて上り、走っても衰えず歩いても疲れない。私たちも、エリック・リデルのように主を待ち望む者でありたい、天を仰ぎ、そこから湧き出る主の力、聖霊の力に満たされて、走り抜きたいと願います。 

2021年9月23日 小坂圭吾