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日本一寒い町・陸別町 |
今年に入り、1月中旬にスギ花粉が飛び始めたと!「シーズンの飛散量は、全国平均で平年の1.5倍以上になる」との「ウエザーニュース」の予想です。
先日、NHKテレビで花粉症についての放映があり、花粉症が始まっても速やかに薬を使い、早めの対策がカギであるとの報道がなされました。
私がこのことを教えられたのは20年以上も前のこと、かかりつけ医の方から、点鼻薬でしたが正月明けからすぐに点鼻薬を使って毎朝1回つけて、花粉症の厳しいときは1日4回までは使っても良いとの指導でした。
その通りに実行すると楽に日々を過ごせました。花粉の多い時には厳重に対策をして、何とか1日過ごせました。国民病と言われるにもかかわらず、予防対策の指導が遅い、徹底しないなあと感じたのは、私だけでしょうか?
早く予防を始めれば、確実に効果はあり、お勧めします。
寒い冬、初めての北海道
立春を過ぎても、今年の冬は寒く厳しいですね。寒い冬と言えば、初めて北海道に行ったのが厳冬2月で、もう50年以上前になります。
岡山という温暖育ちには興味津々で、零下の中での生活など予想がつきません。帯広空港まで飛行機で飛びましたが飛行機を降りるとジンとくる冷たさ、寒さは、記憶によみがえります。
電車に乗って陸別まで行きますが、その電車が2重窓には驚きました。夕方になると外の窓ガラスばかりでなく、内側の窓ガラスまで少し凍ってきているようです。
陸別駅に着いて妻の実家の部屋に入ると、中は30℃近く、半そで一枚で過ごせる温かさです。外は零下15℃くらいで、一番寒いときには、零下25℃になるそうです。
暖房といえば、当時は石炭もしくは薪を使って一日中燃やしていましたが、深夜も一晩中ストーブを燃やして寝るのですが、朝起きると口のあたりに霜柱がついていてびっくりしました。
暖かい部屋で、北海道の開拓の歴史を聞かせていただきました。彼女の祖父たちが開拓民としてこの地に入り、大変な苦労をされました。祖父の時代に陸別郵便局を開設し、2代目が彼女の父でした。
北海道開拓の1ページ、当時の人々の開拓魂により、陸別町があるのだと思いました。
外は、雪一色の銀世界で、日本で一番寒い地、日本一“しばれる町”陸別です。今でも、毎年NHKが昼の番組で、寒い陸別町から何がしかの様子を放送しています。
HERE AND NOW(今ここに)
北海道・北見の出身で大学の同窓・同期の知人がいますが、彼は囲碁では素人の最高位を取得しています。大学校友会・囲碁会の集まりで知り合ったのですが、北海道の寒い冬は、家の中で過ごすしかなく、そこから囲碁にとりつかれたと聞きました。
私はアウトドア派ですので、1日家にいるのが苦手ですが、寒い冬は、家の中で静かに読書がいいでしょうか。かつて読書会をした本、『いま、ここに生きる~生活の中の霊性』(ヘンリ・ナーウエン著/太田和功一訳/あめんどう発行)を読みました。
タイトルになっている「HERE AND NOW(今ここに)」の言葉は、40歳代の頃に知った言葉で、とても大切にしていた言葉です。今思えば、この本が書かれる前に、この言葉に出会ったかなと思われます。
著者は、キリスト者の霊性の教師として世界で広く認められ、尊敬されているカトリックの司祭で、とても読みやすい本です。
今回読み直して、「そうだ、そのように思う」「この数年の経験は、このような意味があり、同感だ」等々共感できる事柄が多くありました。
自分の心と思いを見つめながら読むと「今ここに生きる」ことに繫がってきます。人生経験が長くなると、色々と心のひだが出来、少し深くされたでしょうか。自分の霊性を見つめる良い機会となりました。
「願望と幸福感というものはたいてい、物や出来事とつながりがあります。たとえば、天候が変わったり、戦争が終わることを願います。~~そして、その願望が満たされると幸せな気持ちになります。
しかし希望と喜びは、あなたを永遠の愛をもって愛し、あなたに対してつねに真実であられる方との親しい交わりに根ざした霊的な交わりです。たとえ多くの願いが実現しなかったとしても、~~神が共におられることによって喜ぶことができます。
私の生涯で希望と喜びにもっとも満ちあふれたときのいくつかは、身も心も非常な苦痛の中にあった時でした。」
著者はこの後で具体例を書いていますが、更に、第3章「苦しみ」について展開しています。
私の小さい体験でも、まさかの体験、挫折や痛み等の体験は、それだけに終わらず、その苦しみ、悲しみや痛み等の中に真の喜びが隠されていることを発見するのです。
それらを通して、新しい何かが生まれ「生みの苦しみ」がやがて喜びに変えられ湧きあがるのです。誠に感謝なことです。
「今の私たちの苦しみや悩みは、やがて過ぎ去る苦悩であって、それは、いつまでも続くすばらしい栄光をもたらすものである。」(Ⅱコリント 4:17 現代訳)
2025年2月11日 小坂圭吾