先日、知人で先輩のMさんから新聞のコピーをいただきました。感謝なことに、ときどきコピーをいただきますが、読んでみると面白く機知に富んだ詩なのでご紹介します。調べてみると、2012年5月20日の産経新聞『朝の詩』という欄に掲載されていて、作者は、兵庫県宝塚市に住む70歳の森口憲一さんです。
『朝の詩』 無為徒食(むいとしょく)
馬齢七十 退職四年 起床早朝 毎日日曜 新聞熟読 眼精疲労
朝食完食 食欲旺盛 食後珈琲 砂糖減量 血糖心配 少々肥満
運動不足 夕刻散歩 悠々入浴 夕食満腹 減量作戦 一日延期
飲酒少量 顔面紅潮 早寝早起 九時就寝 本日終了 無為徒食
老後の日々をうまく詩にしてあります。漢字4字で言いたいことを凝縮して表現しておられ、良く伝わってきます。“本日終了 無為徒食”何ともいえぬ風情が感じられ、この詩全体からは、ぶらぶらと何もしないで過ごしておられる様子ではないようですね。
いつの間にか
この詩を読みつつ、いつの間にか私も似たような生活をしつつあることに気づかされます。と言っても、奥深さが違うことでしょう。まもなく私も、馬齢七十になりますので、共感することが多いのかもしれません。この詩のタイトルの「無為徒食」は、意味が深そうです。
これは、自然に任せて作為的でなく生活をしている姿であろうと感じています。ぶらぶらして何もしないで過ごす生活ではなくて、やるべき時もあれば、やらない時もある。頑張る時もあれば、頑張らない時もある。「ほどほどに生きる」ということでしょうか。頑張る、頑張らないというあんばい・比率は、年代によってあるいは置かれた環境によって、違ってくることでしょう。自然の流れに任せて、作為的でなく生きていく事の幸せを、実感していきたいものです。私もこのごろ、ほどほどの生き方が大切だと少しわかりかけてきました。
起床早朝
共感した最大のポイントは、“起床早朝/早寝早起 九時就寝”です。昔は、考えられなかったことが私も実行できています。今朝も5時前に起きて、今このブログを書き上げています。計画的にやろうとしたことではなく、朝起きてブログの続きを書かなきゃと思っただけの事。5時過ぎになると新聞配達のバイクの音が聞こえ、何ともいえぬ良い風情です。
起床早朝は、全く苦手でしたが、2年前に海外旅行に夫婦で行くことがきっかけとなり、初日は4時前に起床でした。妻は、早起きは慣れたものです。海外旅行中は、毎日4時台に起床したと記憶していますが、意外と出来るではないかと良い習慣が定着したのです。
それまでも何度も早起きをしようと試みますが、失敗続き!ふとしたことで出来るようになったのです。それまでは、せいぜい10-20分くらい早起きから徐々に早く起きることに持っていこうという方法でした。これで挫折ですが、7時前に起きる習慣が、4時ごろに起きざるを得ないことが何日も続くと、考え方が全く変わるのです。
朝早く起きると眠るのも早くなります。ましてや疲れている時は、眠気が襲ってきて我慢が出来なくなり、9時台に就寝となります。今週もほとんど9時台に寝ています。かつては、目覚まし時計が必須でしたが、今は自然に7時間から7時間半くらい眠ると目が覚めます。体内時計がうまく調節してくれているのでしょう。ふとしたことから、早寝早起と言う良い習慣を身につけることが出来、感謝しています。聖書のみことばに、イエスさまが朝早く起きて祈られたことを思い起こします。
2012年6月15日 小坂圭吾