『創造主訳聖書』刊行への熱い思いとは、三重県四日市市で地方伝道をしてこられた堀越暢冶牧師が、長年の伝道・牧会の中から起こされた願いです。
一般的な日本人が思い浮かべる「神」概念は、八百万(やおよろず)の神であって聖書の教える「天地万物の造り主」とは異なります。聖書の「神」という訳語が、福音宣教の足かせになっており、堀越牧師は、「神」に代えて「創造主」という訳語を用いるようになってから、「すべてを超越し、すべてを造られた唯一のお方」として伝えやすくなったと語っておられます。
聖書は永遠のベストセラーといわれますが、天地万物の造り主、創造主の存在をダイレクトに伝えているこの『創造主訳聖書』が、多くの方々に読まれることを願っています。
底本に『現代訳聖書』を使用し、「読むだけでよく分かる」のが特徴です。毎日読む聖書、デボーション用聖書として、ぜひ1冊手元に置いてお読みいただければと思います。持ち運びにも便利ですし、求道中の方やはじめて聖書を読まれる方にも安心してお勧めできます。
創世記のノアの洪水
この1年ほどは、創世記について学ぶことが多くなり、「創世記の洪水コンサート」(イ・ジェマン著、宇佐神実監修、Duranno Japan発行)を読む機会が与えられました。“創造について確信がない人に、「地」が告げる創造の明らかな証拠”と本の帯にあります。
私は、創造主が存在すると知って信仰の入り口に立った者ですが、「進化論、人間がサルから進化?そんな事あり得ない」との思いの一人でした。この本を読んで、私たちが目にする地形は、概ね“ノアの洪水”によって形成されたと知ることは、神様が天地を造られたと得心がいく事になります。「創世記の洪水」は、まさに歴史的な事実としてその証拠が次々に示され、読んでいて痛快であり、いかに進化論が虚偽の仮説であるかを知ることが出来ます。
20数年前にグランドキャニオンを訪れた時に、これこそ神様の造られた跡なのだろうと思いながら景色を楽しみました。その時のガイドは、コロラド川の水がゆっくりとした速さで岩石を削ったと最も一般的な説明をしてくれたように記憶しています。「そのようなことで、この景色が出来るかな?無理な話だよ!」と景色は素晴らしくとも納得のいかない説明であったなとの思いでした。
この本では、グランドキャニオンの形成過程を詳しく知ることが出来、“創世記のノアの洪水”が歴史的事実であることが良くわかり、楽しく読むことが出来ます。一読を心からお勧めします。
「ロゴス」という言葉
『創造主訳聖書』は、新たに設立したロゴス出版社より発行しました。ロゴス出版社は、パーパス・ドリブン・ミニストリーの出版を手がけるPDJの関連会社になります。
過去10年間、パーパス・ドリブン・ミニストリーを通して文書伝道の働きに関わり、この分野での宣教において、わずかではありますが経験を積んでおりました。このような経験も、新たに聖書を発行することのご支持をいただくことになったのではと思っています。
「ロゴス出版社」の名前ですが、聖書を出すにふさわしい名前は?とまず浮かんだのが「ロゴス」という言葉でした。ヨハネ1:1に出てくることで有名なこの言葉は、ギリシャ語で「ことば、理性」を意味し、ヨハネの福音書では「神のことば」であるイエス・キリストご自身を表しています。聖書を中心としたキリスト教関連書籍の発行と発売を行うのにふさわしい名前ではないかと思い、社名に入れさせていただきました。
この名前に恥じないよう、聖書の希望のメッセージを日本人の心に届けていければと願っております。
2013年4月19日 小坂圭吾 (ロゴス出版社/PDJ)