2016年1月14日木曜日

感謝「人生を導く5つの目的(2)」

        
 
         多様な学び方

この10年余、日本全国の教会では、この『人生を導く5つの目的』を教材にして色々な方法で学びをしてこられたと思います。40日キャンペーンに取り組み、礼拝でメーセージ/教会員の皆さんは1日1章ずつ読む/週に一度スモールグループで分かち合いというやり方です。あるいは、毎週礼拝説教あるいは祈祷会で取り上げてくださり、本書は個人で読むように指導された教会も多くありました。
 
ある教会では、礼拝で毎週1章取り上げてメーセージをされ、礼拝後にスモールグループで分かち合いをする教会もありました。昨今では、本書を教材にしてスモールグループで学び、分かち合いをしている教会が多いのではないかと思われます。

寒川キリスト教会・信徒訓練会

私も様々な形でご一緒に学びをしてきましたが、昨年は、神奈川県寒川町にある日本聖契キリスト教団・寒川キリスト教会(長谷川義信牧師)の信徒訓練会で、本書を用いてほぼ毎月1回奉仕をさせていただきました。“寒川”と言えば、首都圏では車のお守りで有名な寒川神社がある町です。神社の多いこの地で50年にわたり伝道牧会をしてこられ、特に信徒訓練には力を入れてこられた教会です。

 
 この教会では、3年ほど前から『人生を導く5つの目的』の本を教材に、毎月11章の学びをしてこられました。そのやり方は、信徒の方に該当箇所を事前に読んできていただき、牧師先生が皆さんに質問をしながら解説をしていくというものです。
 
  一昨年、長谷川先生(創造主訳聖書刊行会で委員としてご一緒しています)から、信徒訓練をやってほしい旨のご依頼を受け、最初はオーソドックスなやり方をしました。その後、信徒の霊的成長のためには、スモールグループで分かち合うことの方が最善だろうと思い、そちらの方法に方針転換をしました。

スモールグループによる学び方・進め方

やり方は、信徒の方には事前に読んでくるように促して、訓練会当日は、その要点をパワーポイントにまとめ、例話も入れながら15分ほどお話をします。その後、その章にふさしいと思われる質問を投げかけ、4-5人ずつに分かれて、“スモールグループの進め方ガイドライン”に沿って、質問についての分かち合いをしていきます。分かち合いは、一人2-3分程度、15分で打ち切り、まとめをして終わります。したがって、40分程度で終了です。

留意していることは、以下の3点です。
①信徒の方にはいろいろな事情があり、十分に読んで来ることができないことも配慮し、最低線の要点だけは話すようにしています。
②牧師や伝道師による話が深く響くときもありますが、自分で考え話したことや他の方の話を聞くことによって、わが身に深く入ってくることも多いのではないかと考えています。実際の信仰生活にいかに役立つように組み立てられるか、いかにその時の状況に合う質問を選ぶかに心を砕いています。
③できるだけ違う人と交わり分かち合うことにより、教会内でも交わりが深められるように工夫しています。 

昨年の最後に、長谷川先生にこのような信徒訓練について、どのように感じられたかについてお聞きしました。第一に、自分の口で語ることによって、自分なりに整理され、理解が深まっているのではないかと思う、と言われました(自分の経験でも、わかっていないことや理解できてないことが、話しながら整理されて来たことを思い出します)。
 
第二に、自分で語り、また他の人の話を聞くことによって、新しい発見をすることができる、とも言われました(私自身も、色々なスモールグループに参加するなかで、講師の話以上に、信徒の方の話のほうが深いと思わされたことがどれほど多かったことでしょうか)。
 
第三に、無口だと思っていた方が意外によく話をされることがあり、全般にみんな話したいのだなということが良く理解できましたとのことでした(自分の意見や話を聞いてもらうことは、人が健康に生きていくための必要条件ということなのでしょう)。質問によっては、どのグループも話がつきない、ということもありました。

先に書きました留意点は、やるたびに改善点や気づきが出てきます。これまでにも色々な講師を務めさせていただき、共に育てられている(教育ではなく共育)のだなと実感しています。本当に感謝な奉仕だと感じています。 

2016114日    小坂圭吾