夏の逗子海岸 |
毎日、厳しい暑さが続いています。日本には、1年間を24分割しそれぞれの季節を表す言葉をつけた“二十四節気”という季節の呼び方があります。
今年は7月7日が小暑(しょうしょ)~本格的に暑くなる少し前のこと、7月23日が大暑(たいしょ)~1年で最も暑くなる時期のこと、8月8日が立秋(りっしゅう)~夏が全盛期を迎え、秋の気配が徐々に立ち始める日です。
ですから7月下旬から8月上旬頃までは、一年中でもっとも気温の高い季節にあたるわけです。この厳しい暑さを乗り切るために、鰻を食べ夏バテしないで乗り切ろうとは、日本らしい風習です。先日、知人から中元で鰻が贈られて、感謝していただきました。
最近の日本の夏は、ますます亜熱帯に近い気候になっていると実感します。
植物のお世話~成長が素晴らしい
私の書斎には、鉢植えの植物が二つあります。”デンマークカクタス”という春に美しい花が咲くもの、もう一つは、”サンベリア”という丈夫で育てやすい観葉植物です。名前も知らず、殺風景な書斎に何か良いものはないかなと探して、妻の一言で購入しました。
どちらも3~4倍くらい大きく成長して、最初の鉢植えから2回も大きな鉢に移植をしました。水を気が付いたときやる、それだけのお世話です。神様が背後でお世話をして下っている!と思わされる一コマです。庭の隅に野菜を植えていますが、毎年芽を出し収穫できる野菜があります。10年以上も前からある多年草の”オカワカメ”、茹でた状態が見た目や食感がワカメによく似ていることから”オカワカメ”と呼ばれるようになり、非常に栄養成分に富んだ食材です。
もう一つ”シソ”ですが、秋の収穫が済むと枯れて種が落ち、庭のあちらこちらに毎年芽を出し今年も大収穫です。この2種類は、葉っぱが例年の倍以上の物もあり、食べるのに追われる状態です。
我が家の庭ではコンポスターを置いて、生ごみ、残飯等を入れて堆肥としています。そのため、土がとても肥沃になっていると思われます。野菜も果物の木も育ちが良く、育てて下さる神様に感謝しています。
日本精神“もったいない”
昨年の半ばに15年余も使ったエアコンを2台、寿命を十分に使い尽くしただろうと”もったいない”との思いは無く、買い替えをしました。1階居間と2階書斎ですが、今年使ってみて冷房の利きがいいなと感じています。
2階の書斎には、送風機を置いて部屋から冷たい風を廊下に送り出し階下に流すと、廊下や玄関は少しヒンヤリとします。1階の居間は、よりよく冷やすために、扇風機でかきまぜています。
”もったいない”については、ノーベル平和賞受賞者・ワンガリ・マータイさん(ケニアの元環境副大臣、環境活動家)が、日本の“もったいない精神”に感銘を受けて、環境を守る世界共通語「MOTTAINAI」を広めてくれたのは有名なお話です。
彼女は、Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という環境活動の3Rをたった一言で表せるだけでなく、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められている言葉が「もったいない」であり、この美しい日本語を環境を守る世界共通語として広めることを提唱したのです。
「tsunami」(津波)や「sushi」(寿司)レベルの言葉になってくれたらいいなと思います。
“もったいない”の意味~感謝
使い捨て、食べ残し、電気のつけっぱなしは“もったいない”、この精神の根源は、「物を大切にする」ことです。近隣にある中古品のお店の利用や、インターネットで中古品を探すことも多くなり、うまく出会いさえすれば、物を大切に使いきる、役立たせることが出来るのです。
人の無駄には気がついても、自分のしている無駄に案外気がつきません。家族のエアコンのつけっぱなしに注意をしつつも、自分が食器を洗う水の垂れ流しには、あまり注意を払わずやっているのが現実です。
ワンガリ・マータイさんは、“もったいない”の意味について、日本で感謝という意味があることを教えられたと語っています。私たちが使っている物に対して、感謝の気持ちを表すことはありませんが、当たり前のことに感謝するという気持ちを、私たちは忘れてはならないと思わされます。
物を大切に活かす、それは感謝の気持ちで活かすことであり、自分に与えられた賜物も、人々のために活かしていく事を心がけたい~その賜物を十分に用いないと“もったいない”~と、新たな気持ちで思わされています。
「すべてのことについて、感謝しなさい。」(テサロニケⅠ5:18)
2023年7月20日 小坂圭吾